« アルツハイマー病で起こる神経細胞死の新たなターゲット分子の発見 -神経細胞死の新たな分子メカニズム解明による革新的治療法の開発に期待- | トップページ | 非侵襲的大脳皮質刺激により痒み知覚が抑制される »

2015年8月18日 (火)

がんの浸潤・転移にかかわる上皮間葉転換(EMT)を促進するマイクロRNA(miR-544a)の発見

-胃がんの浸潤・転移を抑える核酸薬開発
への期待-
平成27年8月12日
東京医科歯科大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
【ポイント】
 
・上皮間葉転換 (Epithelial Mesenchymal
 Transition: EMT)にかかわる分子の
 同定を行うために胃がん細胞株 (MKN1)
 を用いて間葉系細胞への変化を検出する
 機能的スクリーニング系を構築
 しました。
 
・上記スクリーニング系と 328 種類の
 マイクロ RNA (miRNA) library を
 用いて網羅的な解析を施行し、
 EMT を促進する miR-544a を同定
 しました。
 
・miR-544a が、EMT を誘導すると
 知られている TGF-β経路および
 WNT 経路を活性化し EMT を促進
 させることを見出しました。
 
・これら発見はがんの悪性化機序を
 解明しただけではなく核酸医薬の
 発展にも資するものと期待されます。
 
 
-----
 東京医科歯科大学・難治疾患研究所
・分子細胞遺伝分野の村松智輝助教、
稲澤譲治教授らの研究グループは、
独自の細胞ベース機能的 EMT
スクリーニング系を構築し、がんの悪性化
機構の一つである上皮間葉転換 (EMT)を
促進する機能性低分子 RNA である
マイクロ RNA の同定に成功しました。
 
 この研究は、文部科学省科学研究費
補助金、文部科学省新学術領域研究
「システム的統合理解に基づくがんの
先端的診断、治療、予防法の開発」
および「がんシステムの新次元俯瞰と
攻略」、国立研究開発法人
日本医療研究開発機構
「オーダーメイド医療の実現プログラム」
の支援のもと遂行され、その研究成果は、
国際科学雑誌Carcinogenesis
(カルシノジェネシス)に
2015 年 8 月 12 日午前 0 時 5 分に
オンライン版として発表されます。
---------------------------------------
 
 マイクロRNAいろいろなところに関係して
いるんですね。
 
>EMT を促進させる miRNA の報告は
>少なく、今回の研究成果は EMT の
>本態解明に資する発見といえます。
 
>miR-544a はスキルス胃がんの
>悪性度判定のバイオマーカー、
>また、近年着目されてきている
>核酸薬の治療標的分子の候補としても
>期待されます。
 
 期待できそうです。
 今後の研究に期待します。

|

« アルツハイマー病で起こる神経細胞死の新たなターゲット分子の発見 -神経細胞死の新たな分子メカニズム解明による革新的治療法の開発に期待- | トップページ | 非侵襲的大脳皮質刺激により痒み知覚が抑制される »

医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: がんの浸潤・転移にかかわる上皮間葉転換(EMT)を促進するマイクロRNA(miR-544a)の発見:

« アルツハイマー病で起こる神経細胞死の新たなターゲット分子の発見 -神経細胞死の新たな分子メカニズム解明による革新的治療法の開発に期待- | トップページ | 非侵襲的大脳皮質刺激により痒み知覚が抑制される »