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2015年7月16日 (木)

「 飢餓により誘導されるオートファジーに伴う“細胞内”アミロイドの増加を発見 」

平成27年7月10日
国立大学法人 東京医科歯科大学
国立研究開発法人 日本医療研究開発機構
プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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【ポイント】
 
・長らく謎であった脳神経細胞での
 誘導性オートファジーの存在を直接的に
 証明しました。
 
・アルツハイマー病における飢餓状態は
 病態に悪影響を与える可能性を
 示しました。
 
・その際に、脳内の重要部位において
 細胞内ベータアミロイドが増加すること
 を示しました。
 
・神経細胞の内部に生じるアミロイド沈着
 と神経細胞死の関連をはじめて
 示しました。
 
・これらの成果はアルツハイマー病
 病態解明と新規治療法開発への応用が
 期待できます。
 
 
-----
 本研究により、脳神経細胞においても
飢餓誘導性オートファジーが存在し、
さらにマクロオートファジー2)の活動性
には日内変動があることを示しました。
 
 さらに本研究成果は、アルツハイマー
病態におけるオートファジーの活性化が
細胞外から細胞内へのベータアミロイドの
取り込み促進に働くものの、細胞内部での
ベータアミロイドの分解処理には不十分
であり、むしろ細胞内にベータアミロイド
が蓄積して細胞膨張を伴う細胞死に
つながる可能性を強く示唆しています。
 
 今日では、過度なカロリー摂取などの
生活習慣がアルツハイマー病進行を早める
要素であることが広く認められています。
 
 しかし、脳内で細胞外のベータアミロイド
濃度がある程度高まった後では、むしろ、
カロリー制限によってオートファジーを
過度に活性化することがアルツハイマー
病態を悪化させるリスクとなることが、
本研究成果から想定されます。
 
 これは、食習慣を通じた認知症予防
・治療を今後進める際に重要なポイントと
考えられます。
 
 また、アルツハイマー病のゲノムワイド
関連遺伝子解析(GWAS)において
オートファジー関連遺伝子が優位な相関を
示していることから
(Lipinski et al, Proc Natl Acad Sci
USA,2010)、アルツハイマー病において
オートファジーが機能不全に陥っている
可能性も疑われます。
 
 この点も、カロリー制限による過度な
オートファジー促進がアルツハイマー病の
増悪因子となりうることを示唆して
います。
 
 さらに本研究成果は、細胞内
ベータアミロイド蓄積が細胞死を経て
細胞外での蓄積のシードとなる可能性も
示唆しており、細胞内外の
ベータアミロイド沈着と細胞内の
タウタンパク質沈着を結ぶ
アルツハイマー病の総合的な理解への
布石となる知見とも考えられます。
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 なかなか興味深い研究です。
 
>過度な食事制限はアルツハイマー病を
>加速する可能性を示唆。
 だそうです。
 
>本研究成果は、アルツハイマー病態
>におけるオートファジーの活性化が
>細胞外から細胞内へのベータアミロイド
>の取り込み促進に働くものの、細胞内部
>でのベータアミロイドの分解処理には
>不十分であり、むしろ細胞内に
>ベータアミロイドが蓄積して細胞膨張を
>伴う細胞死につながる可能性を強く
>示唆しています。
 気になりますね。
 
>さらに本研究成果は、細胞内
>ベータアミロイド蓄積が細胞死を経て
>細胞外での蓄積のシードとなる可能性
>も示唆しており、細胞内外の
>ベータアミロイド沈着と細胞内の
>タウタンパク質沈着を結ぶ
>アルツハイマー病の総合的な理解への
>布石となる知見とも考えられます。
 
 今後の研究の進展に注目したい。

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