放射性廃棄物の無害化に道? 三菱重、実用研究へ
2014/4/8 日本経済新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
少し古い情報ですが、重要そうなので
紹介しておきます。
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三菱重工業は重水素を使い、少ない
エネルギーで元素の種類を変える元素変換
の基盤技術を確立した。
原子炉や大がかりな加速器を使わずに、
例えばセシウムは元素番号が4つ多い
プラセオジウムに変わることなどを実験で
確認した。
将来の実証装置設置に向け、実用化研究
に入る。
放射性セシウムや同ストロンチウムを、
無害な非放射性元素に変換する
放射性廃棄物の無害化処理に道を開くもの
で、原発メーカーとして実用化を急ぐ。
■百数十時間で元素変換
具体的には厚さが数十ナノと極めて薄い
金属のパラジウムと酸化カルシウムの
薄膜を交互に積層した多層膜に変換したい
金属を付ける。
この膜に重水素を透過させると
百数十時間で元素番号がそれぞれ
2から4、6多い元素に変わった。
セシウムはプラセオジウムに、
ストロンチウムはモリブデン、
カルシウムはチタン、
タングステンは白金に変わることを確認
した。
特殊な薄膜に重水素を透過させる
独自技術は日本での特許に続き2013年、
欧州でも特許を取得した。
先進研の石出孝センター長は「ここ数年
で研究が大きく加速した」という。
様々な手法で重水素の濃度を高めること
で、新しい元素の収量がナノグラムから
マイクログラムへ3桁増えた。
測定精度も上がり、1平方センチ
メートル当たり最大数マイクログラムの
元素変換を確認したとしている。
もともと低いエネルギーで元素が
変わるのは、1989年に提唱された
常温核融合と同じ考え方。
1億度などという超高温でなくても
核融合が起こり、過剰熱が発生するという
夢の現象を再現しようと世界中で再現実験
が研究されたが、ほぼ否定された。
岩村氏は「元素変換を確信できる量が
取れた。
理論的なメカニズムはわかっていない
が、我々はメーカー。
次のステップに進みたい」という。
大学の研究者の間でも「もっと変換の
量が増えれば、文句がつけられなくなる」
との声がある。
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三菱重工業頑張ってますね。
賞賛に値する。
残念ながら、現在の変換量が
>1平方センチメートル当たり
>最大数マイクログラムの元素変換を
>確認した。
とのことであまりに少ない。
もっと少なくとも、グラム単位で変換
出来れば、正に夢の技術。
>東北大学と三菱重工業が組み、核変換を
>簡単な装置で実現できるかもしれない
>研究が始まった。
2015/6/15
とのことで多に期待したい。
トイレ無きマンションに住んでいる
住民としてはなんとしても実現して
貰いたいと思う。
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