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2015年6月19日 (金)

細胞の分化状態の可視化に成功

2015年6月16日
理化学研究所
大阪大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所(理研)生命システム研究
センター先端バイオイメージング
研究チームの市村垂生研究員、
渡邉朋信チームリーダー、大阪大学免疫学
フロンティア研究センターの藤田英明
准教授らの共同研究チーム※は、
ラマン散乱光[1]の分光スペクトル[2]を
用いて、細胞の分化状態を非染色かつ
非侵襲で識別し、細胞分化の途中過程に
おける細胞状態の変遷を可視化することに
成功しました。
 
 ラマン散乱は、物質に光を照射した際に、
分子の固有周波数の光が散乱される現象
です。
 
 細胞はさまざまな物質で構成されている
ため、細胞個々のラマン散乱スペクトル
は、構成される物質の種類や含有比
によって異なる可能性がありました。
 
 共同研究チームは、細胞の種類や状態を
識別できる各細胞固有の情報を
「細胞指紋」と呼び、これまでに細胞の
種類や分化状態によって、ラマン散乱光の
分光スペクトルが異なっていることを
実測により確認し、それらを識別する
数学的手法を開発しました。
 
 今回、この技術を用いて、胚性幹細胞
(ES細胞)[5]の初期分化、筋肉分化の
過程におけるラマン散乱光の
分光スペクトルを調べました。
 
 すると、分化途中過程は、分化前後に
くらべて、細胞が不安定な状態であり、
ラマン散乱光の分光スペクトルが座標上
で「広く分布」することを発見しました。
 
 この技術は、細胞に光を当てた時の
散乱光を解析するだけで細胞の種類
・状態を識別できる技術です。
 
 従来の方法のように細胞を破砕する必要
がなく、蛍光抗体で細胞を染色する方法に
比べても細胞に対する毒性が低いことが
特徴です。
 
 また、顕微鏡技術を基盤としているため、
単細胞精度での種類・状態識別が可能で
あり、iPS研究やがん細胞の判別診断
のみならず、広い応用が期待できます。
 
 本研究は、英国のオンライン科学雑誌
『Scientific Reports』 (6月16日付け)
に掲載されます。
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 素晴らしい。
 
>分化多能性細胞由来の細胞・組織の
>医療応用を見すえた場合に、細胞分化の
>状態を蛍光マーカー等で標識することは
>好ましくなく、本手法のような非染色
>・非浸襲での細胞観察が望まれています。 
>ラマン散乱分光スペクトルによる細胞の
>状態識別は、がんの画像診断や、
>がん摘出手術時のがん組織の識別など
>でも使用されており、少しずつ認知度が
>上がっている技術です。
>今後、本手法の再生医療の場での活用が
>期待されます。
 
 これで細胞の分化状態の、より詳細な
把握が出来るようになりそうです。
 
 今後の展開におおいに期待したい。

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