「免疫チェックポイント阻害薬」、白血病に治療効果を発揮、がんにフル攻撃
2015年4月2日 Med エッジ
詳細は、リンクを参照して下さい。
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「免疫チェックポイント阻害薬」と
呼ばれる治療が、白血病でも注目され
そうだ。
「PD-L1」と呼ばれるがんで多く表れて
いる、がんが人間の攻撃力を引き下げよう
とする仕組みを邪魔する治療だ。
ドイツ・英国の研究グループが、
ブラッド誌2015年3月23日号
オンライン版で報告した。
がんにフル攻撃を仕掛けられるように
する治療が注目されている
(がんを「フル攻撃」させる薬剤、
悪性リンパ腫で効果、有力医学誌で
報告を参照)。
人間は異物に抵抗する「免疫」と
呼ばれる仕組みをもともと持っている。
免疫の仕組みによって、感染症やがんを
はじめ病気の原因を攻撃する。
一方で、がんはこの免疫の力をそぐ
仕組みを持つ。
細胞の表面にあるタンパク質が特別な
機能を担っている。
がん細胞が免疫にブレーキをかける
仕組みは「PD-L1」というタンパク質
による。
一方で、人間の方では「PD-1」という
タンパク質で受け止めている。
この対応関係は
「免疫チェックポイント」と呼ばれている
が、この仕組みが、がんにとっては
都合よく機能してしまう。
もともとは免疫の暴走を防ぐ働きを
果たすので好ましいはずが、攻撃すべき
がんへの攻撃力を弱めてしまうのだ。
がんでは免疫チェックポイントを
邪魔して、がんへの攻撃力を高めようと
する薬が登場している。
「免疫チェックポイント阻害薬
(そがいやく)」と呼ばれる薬だ。
今回、研究グループは、白血病の一種
である慢性リンパ性白血病(CLL)
においても効果があるか動物実験で検討
した。
慢性リンパ性白血病はリンパ球が異常に
増殖する病気だ。
研究グループによると、この病気では
がん細胞にとって都合の良い体の状況が
できること、がんに抵抗する仕組みに
異常が起きることと関連している。
病気による変化はPD-L1が異常に出て
きてがんの攻撃力を弱める変化にも関連
している。
研究グループは、この変化を
「Eμ-TCL1マウスモデル」と呼ばれる特別
なネズミによる動物実験で検証している。
Eμ-TCL1の遺伝子を入れたネズミは
ヒト慢性リンパ球性白血病と似た病気に
なる。
このマウスについて、PD-L1を邪魔する
薬を使って治療した。
人間の免疫の仕組みを担う「抗体」と
呼ばれるタンパク質を人工的に利用した
薬だ。
この抗体が免疫チェックポイント
阻害薬として働いて、白血病の発現を
抑えた。
結論として、マウスによる実験で、
PD-L1を邪魔すると白血病による免疫の
異常を修正し、結果として白血病を
押さえ込むと分かった。
免疫チェックポイント阻害薬は白血病
の分野で活用が進む可能性はありそうだ。
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「免疫チェックポイント阻害薬」有効
そうですね。
日本で言うとこの薬です。
2014年10月26日
まちがいなくブロックバスター
となる抗がん剤になりそうです。
今後に期待大です。
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