意外にも高血圧の薬、皮膚病用のクリーム薬の副作用を減らす方法
2015年3月28日 Med エッジ
詳細は、リンクを参照して下さい。
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意外にも高血圧の薬が効果を示した。
皮膚病の治療に使われる
コルチコステロイドベースのクリーム
による副作用を減らすために、である。
仏ピエール・エ・マリー・キュリー大学
のニコレット・ファルマン氏らの
研究グループが、皮膚科分野の国際誌
ジャーナル・オブ・
インベスティゲイティブ・ダーマトロジー
誌で2015年3月18日に報告している。
コルチコステロイドベースの皮膚病用
クリームは、例えばアトピー性皮膚炎や
乾癬(かんせん)のような炎症性の
皮膚病の治療に使われている。
しかし、軽い灼熱感のような副作用が
よく起こる。
皮膚がちちんでしまう
「萎縮(いしゅく)」につながることが
多い。
研究グループは、クリームによる
この萎縮の副作用が、表皮にある
「ミネラルコルチコイド受容体」という
タンパク質が誤って活性化しているためと
考えた。
腎臓、心臓、目、神経細胞にもある
この受容体は、「アルドステロン」と
反応すると分かっている。
過去の研究では、コルチコステロイドに
極めて反応しやすいと分かっている。
培養した肌の細胞にコルチコステロイド
を使うと、肌が薄くなる反応が見られた。
6日目には表皮の薄さが3分の1
減った。
さらに研究者はコルチコステロイド
による治療とその効果を邪魔する拮抗薬を
加えることで、受容体を遮断した。
コルチコステロイドがミネラルコルチ
コイド受容体と結びつくことができない
ことにより、表皮細胞の増殖が回復し、
表皮萎縮が部分的に改善された。
臨床的観点から、抗高血圧薬として
長い間使われてきた「スピロノラクトン」
は、ミネラルコルチコイド受容体の拮抗薬
となると分かっている。
研究者はスピノラクトンベースの治療
について、28日間にわたって健康な23人を
対象に検証した。
4種類のクリームが腕の4カ所に
塗られた。
4種類とは、皮膚科で使われる
コルチコステロイドを含むクリーム、
スピロノラクトンを含むクリーム、
2つの併用、ニセ薬とした。
その結果、スピノラクトンと
コルチコステロイドを併用することで、
皮膚萎縮の制限が認められた。
「さまざまな皮膚病で試験して、
有効性を損なうことなく副作用を減らす
必要がある」と研究者は語っている。
スピロノラクトンは日本でも一般的な
薬で、古い薬なので安価。
さらに検証して実用化していっても
よいかもしれない。
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良さそうな研究ですね。
>ステロイド薬を使う人に朗報か?
さらに検証して実用化していって
貰いたいと思う。
関連記事です。
4月2日 Biglobe News
乳酸菌の可能性どこまで行くのかな?
というより、腸内細菌の可能性と言った
方が良いかな?
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