抗がん剤に「迅速承認」の動き、悪性黒色腫のための免疫療法薬ペンブロリズマブ、英国
2015年3月29日 Med エッジ
詳細は、リンクを参照して下さい。
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悪性黒色腫は皮膚にできるがんで、
生存率が低いと知られている。
体のがんへの攻撃力を高める効果を持つ
「ペンブロリズマブ」がこの3月に英国の
「迅速承認」の仕組みにより通常よりも
早いタイミングで使えるようになった。
日本でも有望な薬になりそうだ。
英国がん研究所の研究グループが
2015年3月11日に報告している。
ペンブロリズマブは、「抗体」と
呼ばれる異物に対抗する免疫の仕組みを
人工的に生かした薬だ。
商品名はキートルーダ(Keytruda)と
呼ばれる薬で、英国で重篤ながんに
かかった人が未承認薬をより迅速に利用
できるようにする「医薬品早期
アクセス制度(EAMS)」の下で承認された
最初の薬剤である。
英国の医師は通常プロセスに数年かかる
欧州での承認手順が終了する前にこの薬剤
を処方できるようになっている。
進行した悪性黒色腫では第1選択として
使われる。
がん細胞が、自分を攻撃させないため
のメッセージを送っている。
異物に対抗する免疫細胞がこの
メッセージを誤解して、がん細胞を正常な
体の細胞と勘違いするという現象が起きて
いる。
ペンブロリズマブはこのがん細胞の
メッセージを受け取る場所である
「PD-1」と呼ばれる免疫細胞の表面の
分子にロックオン。
メッセージの伝達をさまたげて、
免疫細胞ががんに攻撃できるように
変える。
血液のがんの分野でニボルマブという
薬が登場している。
同様にがんにフル攻撃できるよう調節
する薬となる(がんを「フル攻撃」させる
薬剤、悪性リンパ腫で効果、有力医学誌で
報告を参照)
がんの人には朗報。
今、PD-1をターゲットにした薬は増え
つつあり、同様な動きも増えてくるかも
しれない。
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英国における「迅速承認」の仕組み
素晴らしいですね。
悪性がんに対する治療約の選択肢が
増えるのは素晴らしいこと。
PD-1をターゲットにした薬に関する
既投稿はこれですね。
2014年7月20日
素晴らしい動きですね。
期待したい。
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