「温めると縮む」新材料を発見
―既存材料の2倍の収縮、少量で
エポキシ樹脂の熱膨張を相殺―
2015.02.26 東工大ニュース
詳細は、リンクを参照して下さい。
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東京工業大学応用セラミックス研究所の
東正樹教授らは、中央大学、高輝度光科学
研究センター、京都大学との共同研究
により、室温付近で既存材料の2倍以上の
大きさの「負の熱膨張」[用語1]を示す
酸化物材料「BiNi1-xFexO3
(ビスマス・ニッケル・鉄酸化物)」を
発見した。
添加元素の量を変化させることで負の
熱膨張が現れる温度域を制御できるほか、
これまでの材料の問題点だった温度履歴
[用語2]を抑制することもできる。
負の熱膨張材料は光通信や半導体製造
装置など、精密な位置決めが求められる
局面で、構造材の熱膨張を打ち消
(キャンセル)したゼロ熱膨張物質
[用語3]を作製するのに使われる。
今回の新材料をエポキシ樹脂中に
少量分散させることにより、熱膨張を
ゼロにできることも確認した。
共同研究グループは東工大の東教授
のほか奈部谷光一郎、村松裕也、
中野紀穂の各大学院生、北條元助教と
中央大の岡研吾助教、高輝度光センター
の水牧仁一朗副主幹研究員、肥後祐司
研究員、原子力機構の安居院あかね研究
主幹、京大の林直顕研究員、高野幹夫
名誉教授(現一般財団法人 生産開発科学
研究所 機能性酸化物研究室室長)。
研究成果は、2月12日発行の米国科学誌
「アプライド・フィジックス・レター
(Applied Physics Letter)」
オンライン版に掲載された。
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Good Newsです。
素人なのでどの程度インパクトのある
発見なのか良くわからないのですが、
熱膨張をゼロにできることは、精密測定
が要求される現在では、かなりインパクト
があることではないかと想像します。
さらに、
>絶縁体-金属転移を伴うことから、
>長さの変化を電気抵抗の巨大な変化に
>変換する、高精度のセンサー材料への
>応用へつながることも考えられる。
という応用もできるらしい。
今後に期待しましょう。
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