« マラリア薬剤耐性のタンパク質を解明 | トップページ | 糖の取り過ぎは細胞を焦がす 老化の真犯人は「糖化」 »

2015年3月11日 (水)

エボラウイルスなど抗体結合構造を解明

2015年3月2日
サイエンスポータル科学ニュース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
 致死率が高いマールブルグウイルスと
エボラウイルスの両方に結合できる
ヒト抗体を突き止め、ウイルスが細胞に
侵入する際に欠かせないGPタンパク質と
この抗体との複合体の立体構造を、
九州大学大学院医学研究院ウイルス学分野
の橋口隆生(はしぐち たかお)助教らが
初めて解明した。
 
 抗体がウイルスの細胞侵入を阻害する
仕組みだけでなく、抗体医薬や
抗ウイルス薬、ワクチンの開発につながる
新しい手掛かりとなりそうだ。
 
 米国のスクリプス研究所の
エリカ・サファイア教授、
ヴァンダービルト大学の
ジェームズ・クロウ教授らとの
国際共同研究で、2月26日付の
米科学誌セルに論文を発表した。
 
 2014年以降、エボラ出血熱が西アフリカ
3カ国を中心に流行し、世界的な脅威と
なった。
 
 マールブルグウイルスは、
エボラウイルスとともに、ひも状の
フィロウイルス科に属し、危険性も非常に
高い。
 
 マールブルグ出血熱は1967年、初の
アウトブレイク(限定範囲での感染流行)が
欧州で確認された。
 
 ウガンダから輸入した
アフリカミドリザルの腎臓細胞の培養に
従事した研究者や治療に当たった
医療関係者32人のうち7人が死亡した。
 
 その後も、エボラ同様に散発的な流行が
続いている。
 
 ともに予防や治療が大きな課題である。
 
 両ウイルスが人体内の細胞に侵入する
には、ウイルス表面のGPタンパク質が
ヒトの細胞の受容体と結合することが
必要となる。
 
 一方、GPタンパク質は、体内の免疫応答
で作られる抗体がウイルスを排除するため
に主に攻撃の標的とする分子でもある。
 
 研究グループは、マールブルグ出血熱の
感染生存者の免疫細胞から抗体を複数
選び出し、その中にマールブルグウイルス
にもエボラウイルスにも結合する能力の
ある抗体が存在することを見いだした。
 
 この抗体の一つをMR78と名付けた。
 
 この抗体と結合した状態のGPタンパク質
を大量に精製して結晶化し、
高エネルギー加速器研究機構の
放射光施設フォトンファクトリーのX線を
使い、結晶構造を原子レベルで解析した。
 
 その結果、抗体MR78は、エボラウイルス
とマールブルグウイルスのGPタンパク質の
非常に類似したアミノ酸配列を立体的に
認識して結合することがわかった。
 
 マールブルグウイルスが抗体MR78と
結合する領域は、細胞の受容体と結合する
部位と一部重なっているため、抗体は
マールブルグウイルスの感染を効果的に
中和することができると考えられた。
 
 さらにX線小角散乱解析から、
マールブルグウイルスにも
エボラウイルスにも存在する糖鎖に富む
ムチン様ドメインの配置が異なり、
中和抗体による両者の反応性の違いが
構造に起因するという結果が示された。
 
 両ウイルスとも有効な予防法や治療法が
ないため、マウスの感染実験や培養など
は、高度な安全対策が施された米国の
バイオセーフティーレベル4(BSL4)実験室
で実施した。
 
 橋口隆生助教は「抗体とGPタンパク質の
複合体構造の解明で、マールブルグ出血熱
やエボラ出血熱への抗体医薬やワクチン、
抗ウイルス薬を開発する手掛かりが
得られた。
 
 同じ抗体が両ウイルスに結合する事実
は、フィロウイルス科すべてに有効な
ワクチンの可能性を初めて示した。
 
 この立体構造は国際機関のタンパク質
データバンク(PDB)に登録しており、
世界の研究者が無料で自由に利用できる。
 
 エボラ出血熱などの研究の加速に
役立つよう期待したい」と話している。
 
 関連リンク
---------------------------------------
 
 素晴らしい。
 
>この立体構造は国際機関のタンパク質
>データバンク(PDB)に登録しており、
>世界の研究者が無料で自由に利用
>できる。
 
 このことも素晴らしいことです。
 
 後は、製薬会社の挑戦にかかっている
ということになる?
 
 おおいに期待したいがワクチンとして
上市出来る時期はいつ頃になるかな?
 
 なにせ薬の承認には凄く大きな時間が
かかる。10年位?、もっと早く出来ない
のかな? かなりわかって来ているの
だからもっと早いはず。
 
 期待したい。

|

« マラリア薬剤耐性のタンパク質を解明 | トップページ | 糖の取り過ぎは細胞を焦がす 老化の真犯人は「糖化」 »

医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210730/61264068

この記事へのトラックバック一覧です: エボラウイルスなど抗体結合構造を解明:

« マラリア薬剤耐性のタンパク質を解明 | トップページ | 糖の取り過ぎは細胞を焦がす 老化の真犯人は「糖化」 »