心筋梗塞の治療に幹細胞移植、「マイクロRNA-133a」が威力
2015年2月21日 Med エッジ
詳細は、リンクを参照して下さい。
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心筋梗塞の最新治療である幹細胞移植の
効果を高める方法として、
「マイクロRNA」という技術を使った方法
が威力を発揮するようだ。
オハイオ州立大学の研究グループが、
循環薬理学の専門誌ジャーナル・オブ・
カルディオバスキュラー・
ファーマコロジーのオンライン版で、
2015年2月5日に報告した。
心臓や血管の病気は、国際的に問題と
なっている。
中でも心臓病で最も多い心筋梗塞は
死亡原因として重要になっている。
最新の治療法として、「心筋形成術
(cardiomyoplasty)」と呼ばれる
細胞移植が発達しようとしている。
心筋梗塞は心臓の筋肉に供給される
血流が滞って、心臓の細胞が死に至る
病気。
そこに細胞を移植して復活させる。
心臓に移植された幹細胞の生存率は
低く、大きな課題となっている。
このたびマイクロRNAミミックと呼ばれる
DNAの仲間であるRNAを一部変化させた分子
で、間葉幹細胞(MSC)を処理する方法が
報告された。
幹細胞の遺伝情報を
「再プログラミング」して、移植後の
幹細胞の生存が改善されるというものだ。
心筋の中にはもともとマイクロRNAの
一種である「miR-133a」と呼ばれる分子が
豊富に存在している。
心筋梗塞になると、この分子が減少する
ところから発想を得ている。
動物実験でこの応用を検証している。
化学的に変化させたmiR-133aミミック
を遺伝子導入した間葉幹細胞を移植し、
その効果を比較した。
miR-133aミミックを遺伝子導入した
間葉幹細胞を移植したグループは、
間葉幹細胞をそのまま移植したグループ、
移植治療を行っていないグループに
比べて、心臓機能の増加、余分な成分が
心筋の中で増える「線維化」の減少、
細胞死の指標になる遺伝子「Apaf-1」
「caspase-9」「caspase-3」の減少が
確認できた。
マイクロRNAの操作による幹細胞の
バイオエンジニアリングによって、
幹細胞移植の治療効果を改善する可能性が
大きいことが示された。
日本でも幹細胞移植は有望視されて
おり、同様な動きは登場しそうだ。
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有望そうですね。
マイクロRNA最近いろいろ出てきます。
思っていたよりいろいろな影響を
与える存在で、注目です。
人の臨床試験までたどり着けるで
しょうか?
期待したい。
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