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2015年2月 4日 (水)

移植医療に朗報!「臓器製造システム」の実力

2015年02月03日 東洋経済online
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 「谷口君、肝臓を作れませんか?」
 
 1989年12月、研修医1年目だった
横浜市立大学の谷口英樹教授は、恩師で
筑波大学の教授だった故・岩崎洋治氏から
こう尋ねられた。
 
 岩崎氏は1984年に日本初の脳死患者から
の膵・腎同時移植を行い、殺人罪で告訴
されるなど波乱の中で移植医療を開拓した
臓器移植の第一人者。
 
 谷口教授は岩崎氏を間近で見ながら、
自ら外科医として肝臓移植などを執刀して
きた。
 
 「ドナー臓器の不足を抜本的に解決
しなくては移植医療の未来はない」
――冒頭の問いかけに込められた岩崎氏
の強い危機意識を、谷口教授も共有して
いた。
 
 その日から25年余り経った今、肝臓を
はじめとする臓器の作成は実現可能な夢に
なりつつある。
 
 横浜市立大学の先端医科学研究センター
内では、世界唯一の「ヒト臓器製造
システム」の構築が進む。
 
 全自動ではなく、人の作業をロボットが
支援する「トヨタ方式」を採用して
iPS細胞(人工多能性幹細胞)から
直径5ミリメートルほどの“ミニ肝臓”を
大量に作り、将来的に肝不全の治療に
役立てる予定だ。
 
 それまで、世界の研究者はiPS細胞から
「肝細胞」を作ることに固執していた。
 それを患者に注射して病気を治そうと
いう考え方だ。
 
 だがこの方法には、最終的に作られた
細胞の品質がとても低く、大量生産が
難しいという難点があった。
 
 治療法としても、臓器の機能を失った
患者に対し、臓器移植よりも良い結果が
得られるのかは不明だった。
 
 そこで谷口教授らは発想を転換。
 
 「肝細胞」ではなく「肝臓」を作り出す
ことを目標に据え、胎児内で肝臓が
作られるときに起こる細胞同士の相互作用
の再現を試みた。
 
 iPS細胞から肝細胞になる手前の
前駆細胞を作り、そこへ血管のもととなる
内皮細胞、接着剤の役割を担う間葉系細胞
の2種類の細胞を混ぜて培養。
 
 すると、すべての細胞が48~72時間で
ボール状に集まってきた。
 
 これが網目状の血管構造を持つ
ミニ肝臓だ。
 
 ミニ肝臓をマウスに移植すると、血液が
流れ込み、マウス体内に人に特有な
タンパク質が分泌され、人の肝臓でしか
代謝されない薬物の代謝産物が産生。
 
 ミニ肝臓が人の肝臓の機能を持っている
ことが示された。
 
 人での臨床研究は、子どもの肝臓病を
対象として2019年をメドに開始する。
 
 ミニ肝臓が大量に必要になるため、
クラレと量産技術を共同開発中。
 
 ほかの企業とも連携して「ヒト臓器製造
システム」の整備を進め、臨床研究の準備
を行っている。
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 素晴らしいですね。
 
>人での臨床研究は、子どもの肝臓病
>を対象として2019年をメドに開始する。
 
 確かに肝臓のような臓器は集合体なので
機能する一つの集合体として作れないと
駄目なのですね。
 
 肝細胞の作成のみではNG。
 
 再生医療進歩中。
 
 更なる進歩に期待します。
 
 医師の努力に乾杯。頑張ってください。

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