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2015年2月14日 (土)

自然免疫応答を引き起こすタンパク質が微生物の侵入を感知する仕組みを解明

平成27年2月10日
東京大学
大阪大学
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
〇体内に侵入してきた微生物のDNA配列
 を感知して、自然免疫応答を引き起こす
 Toll様受容体9(TLR9)と
 呼ばれるタンパク質の立体構造を
 明らかにしました。
 
〇TLR9を活性化する微生物由来の
 DNA配列、および不活性化する
 DNA配列との結合様式が分かり
 ました。
 
〇TLR9は重要な創薬の標的であり、
 DNA配列を認識する機構の解明
 により、これを調節する抗ウイルス薬、
 アレルギー薬、ワクチンなどの開発に
 つながることが期待されます。
 
 
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概要
 
 東京大学 大学院薬学系研究科の
清水 敏之 教授、大戸 梅治 講師、
同医科学研究所の三宅 健介 教授、
柴田 琢磨 助教、大阪大学 大学院
工学研究科の内山 進 准教授、
エレナ・クラユヒナ 特任研究員らの
研究グループは、微生物の侵入を感知
して自然免疫応答を活性化する
TLR9受容体の詳細な立体構造を
世界で初めて明らかにしました。
 
 細菌やウイルスなどの病原体への感染
を防ぐ仕組みとして、私たちの体には
自然免疫機構が備わっており、Toll様
(TLR)受容体と呼ばれるタンパク質が
主要な役割を担っています。
 
 TLRは、病原体のもつ分子によって
活性化され、2量体を形成することで
その役割を果たすことが知られています。
 
 今回立体構造を明らかにしたTLR
受容体の一種TLR9は、微生物由来の
DNA配列(CpGモチーフ注1))を
感知することで、インターフェロン注2)
などの産生を促します。
 
 TLR9は、抗ウイルス薬や
アレルギー薬などの創薬の標的として
注目されていましたが、具体的に
どのようにDNAを認識するのかは不明
でした。
 
 研究グループは、微生物由来の
DNA配列が結合していないTLR9、
微生物由来のDNA配列が結合している
TLR9、TLR9の機能を阻害する
DNA配列が結合しているTLR9の
3種の立体構造を明らかにしました。
 
 その結果、TLR9と微生物由来の
DNA配列は2対2の比率で結合して
2量体の活性化型を形成することが
分かりました(図1上)。
 
 このDNA配列はTLR9のN末端側
にある溝に結合することによって認識
されていることが分かりました。
 
 一方で、TLR9とTLR9の機能を
阻害するDNA配列は1対1の比率で
結合し、2量体になることはありません
でした。
 
 また、このDNA配列はTLR9の
馬蹄型構造の内側にコンパクトなループ
のような形で結合していました
(図1下)。
 
 これらの知見は、抗ウイルス薬、
アレルギー薬、ワクチンなどの治療薬の
設計につながるものと期待されます。
 
 本研究は、科学技術振興機構(JST)
戦略的創造研究推進事業(CREST)、
科学研究費補助金、公益財団法人
武田科学振興財団助成金、公益財団法人
持田記念医学薬学振興財団助成金などの
外部資金支援を受けて行われたものです。
 
 本研究成果は、2015年2月9日
(英国時間)に英国科学誌
「Nature」のオンライン版で
公開されます。
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 自然免疫が微生物の侵入を感知する
しくみを分子レベルで解明したとのこと。
 
 結果、
>本研究により、TLR9を活性化する
>または不活性化するDNA配列との
>結合様式が分かったことで、
>ワクチンアジュバントやウイルス感染や
>アレルギーなどの治療薬の開発が進展
>するものと期待されます。
 
 期待しましょう。

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