早期発見が難しい「卵巣がん」、2種の薬による新しい治療アプローチを発見
末期がんでもがんが縮小、生存率アップ
2015年2月16日 Med エッジ
詳細は、リンクを参照して下さい。
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抗がん剤に、血管新生を防ぐ薬を併用
する新しい治療アプローチにより、
進行ステージの卵巣がんの縮小と生存の
延長に成功した。
まだネズミの実験で証明された段階
だが、今後新しい治療法の開発に
つながりそうだ。
カナダのゲルフ大学を中心とした
研究グループが、生物学の国際誌
FASEB誌2015年2月号で報告した
ものだ。
卵巣がんの中で最も多い
「上皮性卵巣がん(EOC)」は、卵巣の
表面組織のがんだ。
上皮性卵巣がんは、診断された時には
既に進行している場合が多い。
したがってこのがんは、治療効果が
限られ、長期生存率も低くなっている。
このたび研究グループは、進行した
上皮性卵巣がんにおいて、「血管新生」
をブロックする薬と抗がん剤による
化学療法を併用した治療が、治療効果に
結びつくかどうかを検討した。
今回研究グループが注目したのは
「3TSR」(トロンボスポンジン-1
タイプ1リピート)という、細胞の周り
に存在するタンパク質だ。
3TSRはがん細胞に突き刺さっている
「CD36」というタンパク質の細胞の
表側部分にくっつく。
すると細胞の内側部分には、
「SHP-1」というタンパク質が付いて
くる。
次いで、「VEGF受容体」という
たんぱく質に変化が起こる。
結果として、血管新生を止める仕組み
になっている。
今回の実験ではまず、シャーレの中で
増やした上皮性卵巣がんの細胞に、
3TSRを投与してみた。
すると、何も投与していない細胞に
比べ、9倍も多くのがん細胞が、
「アポトーシス」というタイプの
細胞死メカニズムで死んだ。
次に進行した上皮性卵巣がんを再現
したネズミで、3TSRの実際の生体への
効果を検討した。
ネズミに3TSRを投与して治療した
ところ、がんが縮小し、血管新生も
止まった。
さらに、抗がん剤の吸収も良くなった。
次に、3TSRに加え、抗がん剤も定期的に
投与し、併用療法を行ってみた。
すると、薬を投与しなかったネズミと
比べて、がんのサイズが最大6分の1以下
に縮小した。
また、末期で治療を開始した場合の
生存率も高かった。
末期の卵巣がんを救う、新しい治療方法
が誕生するかもしれない。
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希望が持てそうですね。
>ネズミでがんが6分の1、生存率も
>アップ
>末期の卵巣がんを救う、新しい治療方法
>が誕生するかもしれない。
まだネズミ段階なのが残念ですが、
多に期待したい。
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