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2015年1月 7日 (水)

多能性幹細胞から遺伝子を用いて生殖細胞を誘導することに成功

平成25年8月5日
京都大学
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 京都大学 大学院医学研究科の斎藤 通紀
教授(兼 JST ERATO研究総括、
京都大学 物質-細胞統合システム拠点
(iCeMS=アイセムス) 主任研究者、
京都大学 iPS細胞研究所 研究員)と
同研究科の中木 文雄さん(博士課程学生)
らの研究グループは、多能性幹細胞である
マウスES細胞注1)から、3種類の
遺伝子(転写因子注2))を用いて
始原生殖細胞注3)を誘導する培養系を
開発しました。
 
 また、この培養系で得られた
始原生殖細胞から精子を作製し、子供を
産み出すことにも成功しました。
 
 これまで本研究チームは、マウスES細胞
やマウスiPS細胞注4)から
始原生殖細胞をサイトカイン注5)により
誘導し、さらに精子、卵子を作製すること
に成功していましたが、精子、卵子の元と
なる始原生殖細胞を直接誘導する遺伝子は
特定されていませんでした。
 
 本研究グループは今回、ES細胞を分化
させたエピブラスト様細胞
(EpiLCs注6))に、
Blimp1注7)、Prdm14注8)、
Tfap2c注9)の3種類の遺伝子
(転写因子)を発現させることにより、
始原生殖細胞様の細胞を得ることに成功
しました。
 
 この細胞を不妊の雄マウスの精巣に
移植したところ、正常な精子形成が確認
されました。
 
 さらに、この精子を正常な卵子と
体外受精させたところ、健常なマウスが
得られました。
 
 これらのマウスは正常に成長し、子供を
作る能力があることも分かりました。
 
 この研究により、生殖細胞の形成過程の
解明に向けて大きく前進することが期待
されます。
 
 また、この成果は世界で初めて生殖細胞
が特定の遺伝子で誘導されうることを
示したものであり、マウスのみならず、
ヒトを始めとしたほかの動物種でも同様の
アプローチがなされうるものと
期待されます。
 
 本研究成果は、JST戦略的創造研究
推進事業 ERATOの一環として行われ、
2013年8月4日18時(ロンドン時間)
に英国科学誌
「Nature」のオンライン速報版で
公開されます。
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 凄いことになって来ました。
 
>本成果は、生殖細胞発生過程の
>メカニズム解明に向け、大きな前進と
>いえるものです。
 
 命の発生に迫るものですね。
 
>また、本成果は、哺乳類の生殖細胞が
>特定の遺伝子によって誘導可能である
>ことを世界で初めて示すものです。
 
 ついに倫理の世界に近づきつつあります。
 (又は、人が踏み込んではいけない世界)
 
 願わくば、人の役に立つ範囲で、慎重な
実施をお願いしたい。

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