« 防ぐ・治す、新薬開発中 研究・治験進む「副作用も少なく」 | トップページ | 「自己免疫疾患の新しい発現機構を発見!」 ~X線を用いて抗原複合体1分子動態連続計測に成功~ »

2015年1月22日 (木)

「やめられないから始めない」から抜け出そう

2015/1/21 日経メディカル
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
会員登録が必要です。
 
---------------------------------------
 ここで今しっかりと議論すべきことは、
現在の医療現場で前提のように医療職が
考えている、「いったんその治療を始め
たら中止することはできない。
 
 だから、治療を開始する時点でそれを
差し控えるかどうかについて意思決定
しなければならない」という認識に
ついてです。
 
 私がここで主張したいのは、
「やめられないから始めない」という
前提はもう過去のものとしようという
ことです。
 
 現状ではまだまだ「いったん開始された
治療を中断することは原則できない」と
多くの医療者が考えていますし、
「この治療を中断することは妥当なので
しょうか?」という議論を多職種で
行ったり、倫理委員会に申請したりする
ことは、まだほとんど行われて
いません。
 
 そして、「いったん始めたら
やめられない」を理由に有益かもしれない
治療の開始が差し控えられるということは
しばしば行われている、というのが
私の認識です。
 
 医療者が「いったん始めたものは
やめられない」「やめられないから
始めない」と考えてしまうのは、致し方
ないことだとは思っています。
 
 医療者からよく聞く意見は、「倫理的
には中断の時点で判断することがむしろ
妥当だと理解できるが、法がそれを守って
くれるかどうかわからない」という意見
です。
 
 それはその通りで、確かに過去の判例
が無いので明確にはわからないのです。
 
 むしろ、私はこの問題は法で定められる
より「中断できないのは法的に妥当で
ない」という判例が出ることの方が現場
としては望ましいと考えています。
 
 すなわち、「本人も人工呼吸器を止めて
ほしいと言っていて、明らかにこの治療が
本人にとって苦痛であるにもかかわらず、
病院や病院の倫理委員会が治療の中断を
承服しないために患者が精神的、
肉体的苦痛を被っている」として
患者側・患者家族側が病院に民事訴訟を
起こす、そして病院がそれに敗訴する、
という判例が生まれるのが、
このナイーヴな問題に大きく解決の糸口
を提示してくれると思うのです。
 
 しかも、損害賠償額は10円で。
 
 明確に「尊厳を勝ち取った判例」が
生まれることを切に望んでいます。
 
 「やめられないから始めない」という
前提を医療者、そして社会が持っている
ことは、回復の見込みのある患者さんの
小さな光を遮断してしまっています。
 
 患者自身にとって何がベストなのか、
誰が何をすることが患者にとっての支援
なのかを考える上で、
エンド・オブ・ライフ・ケアにおける
臨床判断は依然、大変重要かつ大きな
課題として我々医療者の前に存在して
います。
 
 大切なことは、何が正しいのかを一人で
決めないこと、さらには、何度も
相談し合っていくことなのだと思って
います。
 
 今年は、医療が「やめられないから
始めない」という前提から抜け出し、
「一人で決めない、一度に決めない」
意思決定プロセスを取り入れていく
変化の年になればいいなあと思って
います。
---------------------------------------
 
 大事なことですね。
 
 私も、医療は「やめられないから始め
ない」ものだと思っていました。
 
 変えたいものですね。
 
 患者にとって最良の選択が出来る
意思決定プロセスが実現する変化の年に
なると良いですね。
 
 その動きは少しずつ出てきているよう
に思えます。

|

« 防ぐ・治す、新薬開発中 研究・治験進む「副作用も少なく」 | トップページ | 「自己免疫疾患の新しい発現機構を発見!」 ~X線を用いて抗原複合体1分子動態連続計測に成功~ »

医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210730/61013744

この記事へのトラックバック一覧です: 「やめられないから始めない」から抜け出そう:

« 防ぐ・治す、新薬開発中 研究・治験進む「副作用も少なく」 | トップページ | 「自己免疫疾患の新しい発現機構を発見!」 ~X線を用いて抗原複合体1分子動態連続計測に成功~ »