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2014年12月 1日 (月)

神経活動を可視化する超高感度赤色カルシウムセンサーの開発に成功

平成26年11月25日
科学技術振興機構(JST)
東京大学 大学院医学系研究科
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
〇生きたマウスの神経活動・シナプス活動
 を超高感度・超高速で計測できる赤色
 蛍光カルシウムセンサーの開発に成功。
 
〇マウス生体内で2つの異なる神経細胞種
 の神経活動の同時計測に世界で初めて
 成功。
 
〇行動、記憶の過程における神経回路
 ネットワークの動作原理や、精神疾患
 などの病態解明が期待される。
 
 
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 JST戦略的創造研究推進事業において、
東京大学 大学院医学系研究科の尾藤 晴彦
教授と井上 昌俊 特任研究員らは、生きた
マウスの神経活動を計測できる高感度
・超高速の赤色蛍光カルシウム(Ca2+)
センサーの開発に成功しました。
 
 近年、たんぱく質性蛍光Ca2+センサー
は生きている哺乳類の脳の神経活動
・シナプス活動を計測するために利用され
つつあります。
 
 しかし、これまでの実用的なCa2+
センサーは計測波長域が緑色域に限定され、
生体内で神経活動を高速・高感度に計測
できる赤色Ca2+センサーの開発が
望まれていました。
 
 また、従来のCa2+センサーは神経細胞
が記憶を成立させるなどの際の高頻度神経
発火注1)を計測できないという問題が
ありました。
 
 本研究グループは、Ca2+結合領域に
新規配列を用いることでCa2+に対する
結合力を上げ(高感度)、かつ高頻度
神経発火の計測が可能な超高感度
・超高速赤色Ca2+センサー
『R-CaMP2』を開発しました。
 
 この超高感度・超高速赤色Ca2+
センサーと従来の緑色Ca2+センサーを
組み合わせることで、マウス大脳皮質に
おける興奮性と抑制性の2つの異なる
神経細胞種の神経活動を同時に計測する
ことを可能にしました。
 
 さらに、光遺伝学注2)的手法との
組み合わせも可能であることを自由行動下
の線虫注3)において証明し、
神経ネットワーク解析に新しい道を拓き
ました。
 
 この成果は、今後生きている哺乳類の
脳の神経活動およびそのダイナミクスの
多重計測を容易にし、精神疾患や学習
・記憶障害などの病態解明および治療法の
開発につながるものと期待されます。
 
 本研究は、主としてJSTの
CREST研究の一環として行われ
ました。
 
 また東京大学 大学院医学系研究科の
狩野 方伸 教授、喜多村 和郎 准教授
(現 山梨大学 大学院医学工学総合研究部
 教授)および埼玉大学 脳末梢科学
研究センター 中井 淳一 教授らと共同
で行ったものです。
 
 本研究成果は、2014年11月24日
(米国東部時間)に米国科学誌
「Nature Methods」の
オンライン速報版で公開されます。
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>本研究により、従来では不可能であった
>生きた動物個体において2つの異なる
>神経ネットワークの関係を解明すること
>が可能になりました。
 
>この方法を用いることにより、
>行動・記憶の過程において正常な脳が
>どのように働いているのか調べることが
>可能となり、将来的には、精神疾患や
>アルツハイマー病などの高次脳機能障害
>の解明に役立つことが期待されます
 
 期待しましょう。

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