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2014年12月11日 (木)

世界最小熱伝導率の結晶シリコン材料の実現

平成26年12月10日
科学技術振興機構(JST)
大阪大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
〇安価で環境に調和した高性能の
 熱電変換材料が必要とされている。
 
〇ありふれた元素であるシリコン(Si)
 のナノドット結晶を用いて、熱伝導率を
 巨視的なサイズの結晶Siの
 約1/200に低減することに成功した。
 
〇パソコンなどから排出される低温度廃熱
 を、電気エネルギーとして再利用する
 熱電変換素子と電子素子を同時に
 組み込んだ材料の開発が期待できる。
 
 
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概要
 
 JST戦略的創造研究推進事業において、
大阪大学 大学院基礎工学研究科の
中村 芳明 准教授らは、極小なナノドット
結晶注1)を結晶方位注2)をそろえて
連結した材料を形成する技術を開発
しました。
 
 本技術によって、電気伝導率の悪化を
抑えながら、熱伝導率を巨視的なサイズ
の結晶であるバルクSiの約1/200
まで低減することに成功し、世界最小値
を得ました。
 
 廃熱エネルギーを電気エネルギーとして
再利用するための熱電変換材料には、
従来、レアメタルであったり、毒性を
持ったりすることの多い重い元素を含んだ
材料が使われており、より安価で環境に
低負荷な材料が求められていました。
 
 中村准教授は、ナノドット結晶を結晶方位
をそろえて連結することで、高い電気伝導率
で低い熱伝導率という熱電変換の高性能化に
必要な特性を、レアメタルを使わずに実現
しました。
 
 このようなナノドット構造は従来法では
作製が不可能でしたが、独自に開発した
ナノドット形成技術を応用することで、
電気伝導率の悪化を適切に抑え、
熱伝導率をバルクSiの約1/200まで
低減することが可能となり、さらに
Siの熱伝導率の世界最小値を得ることに
成功しました。
 
 この結果は、地球上にありふれた、
環境調和性の高いユビキタス元素注3)
であるSiを用いた高性能の熱電変換材料
実現の可能性を示しています。
 
 優れた電子素子材料であるSiが、
高い熱電変換機能を持つことができれば、
電子素子材料と熱電変換材料を融合した
素子が作製でき、パソコンやサーバー
から排出される廃熱を電気エネルギー
として再利用することができます。
 
 これは、将来迎えるといわれる
センサーネットワーク注4)社会において、
さまざまな場所に配置されるセンサー
などに組み込まれる電子素子への
エネルギー供給問題解決への糸口になる
ものと考えられます。
 
 本研究は、大阪大学 大学院基礎工学
研究科の吉川 純 助教
(現NIMS主任研究員)、
酒井 朗 教授、東京大学の塩見 淳一郎 
准教授、アルバック理工の池内 賢朗 
博士の支援を得て行いました。
 
 本研究成果は、2014年12月10日
(英国時間)に「Nano Energy」
のオンライン速報版で公開されます。
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 革新的廃熱発電にむけた熱電変換材料
開発への大きな一歩になるのかな?
 
>このSiナノドット結晶材料をベース
>として、今後、キャリアの濃度制御など
>のさらなる最適化をすることで、
>極めて小さい熱伝導率を持ったまま、
>より大きい電気伝導率と
>大きいゼーベック係数を得ることが
>期待できます。
 
>この研究が成功すれば、ナノ構造を
>用いた熱電変換高性能化の方法論が
>構築されることになり、Si以外の
>さまざまな材料の高性能化への応用が
>期待できます。
 
>また、ナノ構造を用いた熱電変換
>高性能化が成功すれば、Siという
>ユビキタス元素を用いた熱電変換材料
>が実現可能となり、熱電変換材料の
>社会普及につながることが期待されます。
 
 まだ実現は先のようですが、期待して
待ちたいと思います。

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