« 腸内環境改善による腎臓病治療法の開発 - 便秘症の治療薬が腎臓病の治療薬になる可能性 - | トップページ | “沈黙の殺人者”から命を守れ!血管の硬さを測る血圧計 »

2014年12月22日 (月)

自己免疫疾患を回避する免疫系のシステムを解明 ~健康人に存在するCD4陽性制御性T細胞が自己免疫反応を抑える~

平成26年12月19日
大阪大学
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
<概要>
 
 大阪大学 免疫学フロンティア研究
センターの前田 優香 博士、西川 博嘉
特任准教授、坂口 志文 教授らの
研究グループは、CD4陽性制御性T細胞
注1)が自己免疫反応(自己免疫疾患)を
回避するために自己に反応するCD8陽性
T細胞に安定的な免疫不応答状態
(アネルギー)を誘導することを明らかに
しました。
 
 また従来フェノタイプが明らかにされて
こなかったアネルギー細胞が持つ特徴的な
フェノタイプを明らかにし、健康人の体内
に自己に反応するCD8陽性T細胞が
アネルギー状態注2)で存在し、
自己免疫応答を抑制していることを同定
しました(図)。
---------------------------------------
 
>本研究により、アネルギー状態の細胞が
>CCR7+CTLA-4+により定義
>されていることが示され、体内動態など
>をこれらのマーカーを用いて解析可能と
>なり、免疫寛容研究が加速することが
>期待される。
 これは重要な知見です。
 
>また、末梢性自己寛容での制御性T細胞
>の重要性が明確になり、これまで長年に
>わたり不明であった末梢性免疫寛容機構
>が明確に定義されていくと考えられる。
 素晴らしい。
 
 間違った免疫反応が起きないように
T細胞は胸腺で、B細胞は骨髄で選別される
のですが、それでも、全ての自己抗原が
胸腺上皮細胞に発現するわけではないので、
自己抗原と反応するT細胞が数多く末梢に
(同様にB細胞も)流れていると思われます。
 
 この場合自己免疫反応が起こりえます。
 
 それを防ぐ仕組みが末梢性自己寛容で、
その末梢性免疫寛容機構が分かって来たと、
 
 結論が、
>末梢性自己寛容での制御性T細胞
>の重要性が明確になり、これまで長年に
>わたり不明であった末梢性免疫寛容機構
>が明確に定義されていくと考えられる。
 ということのようです。
 
 今後におおいに期待したい。
 
 免疫の話しは難しいですね。

|

« 腸内環境改善による腎臓病治療法の開発 - 便秘症の治療薬が腎臓病の治療薬になる可能性 - | トップページ | “沈黙の殺人者”から命を守れ!血管の硬さを測る血圧計 »

医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 自己免疫疾患を回避する免疫系のシステムを解明 ~健康人に存在するCD4陽性制御性T細胞が自己免疫反応を抑える~:

« 腸内環境改善による腎臓病治療法の開発 - 便秘症の治療薬が腎臓病の治療薬になる可能性 - | トップページ | “沈黙の殺人者”から命を守れ!血管の硬さを測る血圧計 »