腸内環境改善による腎臓病治療法の開発 - 便秘症の治療薬が腎臓病の治療薬になる可能性 -
2014/12/17
東北大学大学院医学系研究科
東北大学大学院医工学研究科
慶應義塾大学先端生命科学研究所
詳細は、リンクを参照して下さい。
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東北大学大学院医学系研究科および
医工学研究科病態液性制御学分野の
阿部高明(あべ たかあき)教授らは、
慶應義塾大学先端生命科学研究所の
福田真嗣(ふくだ しんじ)特任准教授、
曽我朋義(そが ともよし)教授らの
研究グループとともに、便秘症の治療薬
として使用されるルビプロストンという
薬剤に慢性腎臓病の進行を抑える効果が
あることを発見しました。
慢性腎臓病は腎臓の機能が進行的に低下
していく病態ですが、現時点では進行を
十分に抑制することが困難です。
近年、腸内環境が腎臓病の病態に関与し、
慢性腎臓病についても影響を与えている
ことが明らかになりつつあります。
阿部教授らは本研究において、便秘症
治療薬であるルビプロストンが腎機能の
悪化に伴って変化する腸内環境を改善させる
ことにより、体内の尿毒素蓄積を軽減させ、
その結果腎臓の障害進行を抑制する効果が
あることをマウスを用いた実験で明らかに
しました。
本研究の成果は便秘症治療薬の
ルビプロストンが慢性腎臓病の新しい治療薬
となりうる可能性を示す発見であり、
今後、臨床での応用が期待されます。
今回の研究成果は、平成26年12月18日
午後5時(日本時間19日午前7時)に
米国腎臓学会学術誌
Journal of the American Society of
Nephrology電子版に掲載されます。
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>近年、腸内環境が腎臓病の病態に関与し、
>慢性腎臓病についても影響を与えている
>ことが明らかになりつつあります。
新しい知見ですね。
乳酸菌もそうですが、共存している細菌
の人体に与える影響に関する研究の進展に
期待したい。
そうすることで、今までとは違った治療
方が発見されるはずです。
なにせ腸内細菌の数は人体全体の細胞数
を遙かに超える数なのですから、
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