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2014年11月30日 (日)

iPS細胞を使った遺伝子修復に成功

平成26年11月27日
京都大学 iPS細胞研究所(CiRA)
京都大学 細胞?物質システム統合拠点
(iCeMS)
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
〇ヒトゲノムの中で1カ所しかない
 塩基配列のデータベースを構築した。
 
〇TALENおよびCRISPR注1)を
 用いてデュシェンヌ型筋ジストロフィー
 (DMD)の患者さん由来iPS細胞に
 おいてジストロフィン遺伝子を修復した。
 
〇遺伝子修復したiPS細胞において、
 意図しない致命的な遺伝子変異は
 見られなかった。
 
〇筋細胞へ分化させたところ、正常型の
 ジストロフィンタンパク質が検出
 された。
 
 
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<要旨>
 
 李 紅梅 大学院生(CiRA 初期化機構
研究部門)、堀田 秋津 助教(CiRA
初期化機構研究部門、JST さきがけ)
らの研究グループは、デュシェンヌ型
筋ジストロフィーの患者さんから作製した
iPS細胞において、TALENや
CRISPRといった遺伝子改変技術を
用いて、病気の原因遺伝子である
ジストロフィンを修復することに成功
しました。
 
 デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、
ジストロフィンという遺伝子に変異が生じ、
筋肉の衰弱が進行していく疾患です。
 
 患者さんから得たiPS細胞で
ジストロフィン遺伝子を修復することが、
デュシェンヌ型筋ジストロフィーの
新たな遺伝子治療につながると期待
できますが、30億塩基で構成される
巨大なヒトゲノムの中で、
ジストロフィン遺伝子というたった
1カ所の変異だけを精密に修復するのは
困難でした。
 
 堀田助教らの研究グループは、まず
ゲノム上の配列の中から、予期しない場所
でDNA切断が起きないように、
ゲノム全体で1カ所しかない配列の
データベースを作成し、その情報を元に
遺伝子の切断部位を決めました。
 
 ジストロフィンタンパク質の機能を
取り戻すために、研究グループは3つの
手法(Exon45 skipping、
Reading frame shift、
Exon44 knock-in)を
患者さん由来のiPS細胞に用い、
Exon44 knock-in法が最も
効果的なアプローチであることを見出し
ました。
 
 更に核型解析、コピー数多型解析、
エクソーム解析により、最も遺伝子変異の
少ないクローンを選びました。
 
 最後に選び出されたiPS細胞を
骨格筋細胞へと分化させたところ、
正常型のジストロフィンタンパク質を発現
していることを確認しました。
 
 これらの結果は、将来のiPS細胞技術
による遺伝子治療に向けて重要な
フレームワークとなることが期待されます。
 
 この研究成果は2014年11月26日
正午(米国東部時間)に
「Stem Cell Reports」
で公開されます。
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 素晴らしいですね。
 
>本研究成果は、デュシェンヌ型
>筋ジストロフィーの患者さんから作った
>iPS細胞において、3つの戦略で
>ジストロフィン遺伝子の変異を修復した
>ことを世界で初めて報告しました。
 
>今回示した手法が、今後の遺伝子治療の
>枠組みとなることが期待されます。
 
 おおいに期待したい。

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