(2014衆院選)税に思想はあるか 諸富徹さん
2014年11月29日 朝日新聞デジタル
詳細は、リンクを参照して下さい。
有料記事です。
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世界の税の歴史に詳しい諸富徹さんに
聞いた。
「増税にあたって、景気のタイミングを
計ること自体は理解できなくはありません。
でも、それを計るにも限界がありますね。
当初予定の1年半後に、本当に景気が
よくなっているのでしょうか。
税制は、目先の景気だけでなく、
日本という国のあり方をどうしていくか
で決まってくるものです。
短期的な経済情勢だけで判断していけば、
結局、いつまでたっても上げられなくなり
ます」
「まして安倍さんは(景気が悪ければ
増税をやめることができる)景気条項を
外すと言いつつ、『リーマン・ショック
のような世界的な経済緊縮、天変地異
では(再延期する)法律を出すことに
なる』と発言しています。
かえって不信を呼びます」
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「経済のグローバル化によって、お金は
容易に国境を越えてしまいます。
国家が個人の所得や企業の利益に税財源
を求めていくことは、ますます難しく
なります。
その結果、国家という閉じられた空間で
課税できる消費税などの間接税に、
比重を移さざるを得ない。
それが、いまの先進各国の潮流です」
「歳出で最も大きいのは社会保障費で、
その比率はさらに高まっていきます。
そこで忘れてはならないのは、払った
お金の大きな部分が国民自身に戻ってくる
構造が強まるということです。
私が強調したいのは、消費税は単に分配
や救済の財源ではなく、人に対して投資を
していく元手だということです。
社会保障と聞けば、お金は使い尽く
されてしまう、というのが多くの人の認識
でしょう。
けれども、病に倒れた人がきちんと手術
を受け、能力も意欲もまだある人が命を
失わずに済み、社会に復帰して働ける
というのは、大切なことです。
消えてしまうお金ではありません」
「社会保障以外でもそうです。
幼児教育から成人の職業訓練まで、
人への投資は日本の生産性を高めます。
これからの経済成長は、製造業の
生産拠点としての整備ではなく、
いかに質の高いサービスを生み出す人を
育てられるかにかかっているからです。
人的資本が鍵です。
人に投資せずに、経済成長はあり得ない。
人への投資を重視する社会的投資国家
への転換をめざすべきです。
消費税の3党合意をいとも簡単に壊して
しまった罪深さは、人への投資が不可避
なのに、その財源の確保を棚上げした
ということです。
これこそ成長戦略に最も反している
のです」
「まさに公共事業への投資ではもう成長
しないから、人への投資に切り替え、
日本経済の構造転換を促す戦略でした。
政治家にはその大切さが分かって
いなかったのでしょう」
「人への投資に転換する政策を、世界で
一番意識しているのは北欧諸国でしょう。
スウェーデンは所得税も消費税も高い
重税国家ですが、人的資本投資で国民に
還元すると同時に、日本を上回る成長率
を実現してきたのです」
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全く同感です。
最大の成長戦略は人的投資への転換、
その原資は消費税と考える必要がある。
当然それ以外に税収を増やす手は
あるはずで、EUに学ぶべき点が多い。
どうも日本は諸外国に全く学ぶことを
しない。
どうしてでしょうか?
日本はそんなに世界のお手本なんで
しょうか?
借金だらけのこの国が?
>「人への投資に転換する政策を、
>世界で一番意識しているのは
>北欧諸国でしょう。
>スウェーデンは所得税も消費税
>も高い重税国家ですが、
>人的資本投資で国民に還元すると
>同時に、日本を上回る成長率を
>実現してきたのです
この国に学ぶ点は多い。
企業は人です。
人が作り運営しているのです。
いかに良い人を育成し、その先の
良い企業を作れるか?
が大切なはず。
それを、どう国としてサポートするか?
にお金をかけなければこの国はいずれ
衰退します。
だからこそ、少子化対策は最重要なの
ではないのでしょうか?
誰もが生き生きと希望を持って生活して
いける。 そんな社会を目指さないと、
今のやり方でそんな社会が来るので
しょうか?
疑問に思えてならない。
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