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2014年10月 6日 (月)

リンパ球の全身移動の分子メカニズムに迫る!

2014年10月9日 natureasia.com
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 生活環境中には無数の微生物が存在して
いるが、私たちはそう簡単には感染せずに
済んでいる。
 
 免疫システムが病原体などの異物を監視
し、侵入時にはすみやかに攻撃して排除
するからだ。
 
 その際に重要なのは、攻撃部隊となる
リンパ球が血管内皮細胞と接着し、
リンパ組織や感染部位へ移動することだと
される。
 
 このほど、北里大学理学部の片桐晃子
教授らは、接着の鍵を握る因子を突き止め、
詳細な分子メカニズムの一端を明らかに
した。
 
 免疫システムが常に全身を監視できる
のは、リンパ球が血流に乗って全身を
めぐり、必要な時に適切な部位の
血管内皮細胞に接着し、そこを通り抜けて
目的部位に到達できるからだ。
 
 接着活性は、リンパ球が血管内に留まって
いる時にはオフになっているが、リンパ節や
感染部位の血管内皮細胞からケモカインが
提示されるとオンになり、活発な移動を
始める。
 
 「こうしたしくみは、リンパ球上に発現
する接着分子(LFA-1)がダイナミックに
変化することで発揮されますが詳細に
ついてはよくわかっていませんでした」。
片桐教授はそう話す。
 
 これまでに片桐教授らは、ケモカインの
刺激を受けてLFA-1の活性を上昇させる
細胞内シグナル伝達分子を探索し、
低分子量Gタンパク質のRap1を同定。
 
 より下流の標的分子として、2種の
タンパク質(RAPLとMst1)も単離した。
 
 「これらの分子の検討により、細胞側
ではRap1の下流でMst1が機能し、このこと
が小胞輸送を介したLFA-1の局在化を促し、
リンパ球の接着や遊走を促進させることを
突き止めました。
 
 ただし、輸送の細かいしくみや、Mst1が
輸送にどう関与しているのかといった点は
不明のままでした」と片桐教授。
 
 今回は、LFA-1を欠損したマウスを作製
し、LFA-1の小胞輸送について詳しく解析
した。
 
 その結果、ケモカイン刺激によって
活性化されるMst1は、Rab13という
タンパク質と相互作用することでLFA-1を
特定部位に輸送していることがわかった
という。
 
 「さらに、Mst1によって別のタンパク質
(DENND1C)がリン酸化され、このことが
Rab13を活性化し、Rab13を荷札として機能
させてLFA-1を極性輸送していることが
わかりました。
 
 LFA-1が局在すると、リンパ球は血液に
流されずに血管内皮細胞に強固に接着し、
それを足場に移動できるようになる
のです。
 
 この過程には『停止(arrest)』と
呼ばれる接着の第1ステップが存在します
が、興味深いことに、そこにMst1は関与
していませんでした」。
 
 片桐教授は、そうコメントする。
 
 Rab13の変異とヒトの疾患との関わりは
わかっていないが、Rab13欠損マウスでは
2次リンパ組織(脾臓、リンパ節)の形成
が不全になるという。
 
 今回のようなリンパ球の動態メカニズム
は、免疫異常に基づくさまざまな
炎症性疾患の治療に役立つと予想され、
LFA-1に至るシグナル伝達系も新たな
創薬ターゲットになると期待できる。
 
 Rap1に着目し、一貫して免疫細胞の接着
に関連するシグナル伝達系の解析を進めて
きた片桐教授。
 
 「今後は、第1ステップがどのように
生じるのか、そして第2ステップ以降
においてMst1がどのように機能している
のかを検討し、リンパ球の生体内移動を
制御する分子機構の全容に迫りたいと
考えています」と意欲を燃やしている。
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 免疫のシステムは本当に複雑です。
 
 免疫の最前線の話しになるのかな?
 勉強になります。
 
>Rab13を荷札として機能させて
>LFA-1を極性輸送していることが
>わかりました。
>LFA-1が局在すると、リンパ球は血液に
>流されずに血管内皮細胞に強固に接着
>し、それを足場に移動できるようになる
>のです。
 ふ~ん
 
 だいぶ分かって来ましたが、リンパ球の
生体内移動を制御する分子機構の全容を
解明するのには、まだまだ時間がかかり
そうです。
 
 頑張ってください。
 期待しています。

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