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2014年8月21日 (木)

免疫細胞が感染を感知する仕組み解明

2014年8月20日
サイエンスポータル科学ニュース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 病原体を貪食(どんしょく)する免疫細胞
の感染局所への集積に重要な役割を担う
分子を、筑波大学医学医療系の渋谷彰
(しぶや あきら)教授らが突き止めた。
 
 病原体の感染を免疫細胞がコントロール
する仕組みの一端を分子レベルで初めて
解明したもので、さまざまな重症の感染症
に対する新しい予防法や治療法の開発に
つながる成果といえる。
 
 8月19日付の英オンライン科学誌
ネイチャーコミュニケーションズに発表
した。
 
 細菌やウイルス、寄生虫などの病原体が
人体に侵入して感染すると、血液中を
流れている炎症性単球と呼ばれる免疫細胞
が血管壁を通過し、感染局所に集積する。
 
 炎症性単球は、そこで病原体を貪食する
などして感染から体を守る重要な働きを
している。
 
 しかし、この免疫細胞がどのような
仕組みで感染局所に集積するかについては
長い間、謎だった。
 
 研究グループは、感染した細菌から放出
される菌体成分を感知した炎症性単球が、
トル様受容体(TLR4)とメア2(MAIR2)と
呼ばれる炎症性単球の細胞膜上に存在する
分子を介して、炎症局所の血管の内壁に
強固に接着し、感染局所に集積することを
発見した。
 
 マウスの炎症性単球で詳しく解析すると、
細菌から出るエンドトキシンをトル様受容体
がキャッチしてメア2に結合し、その結果が
細胞内に伝わり、最終的に接着因子の
VLA4を不活性型から活性型に変え、
炎症性単球が血管の内壁に強固に接着する
ことがわかった。
 
 血管内皮細胞に接着した炎症性単球は
回転しながら、すり抜けて組織内に入った
後、マクロファージに成熟して、細菌を
貪食するシナリオが浮かんだ。
 
 トル様分子とメア2をそれぞれ欠損させた
マウスで、細菌の感染に伴う敗血症を誘導
すると、野生型マウスと比べ、約10倍も
高い確率で死亡することを確かめ、今回の
発見を裏付けた。
 
 渋谷彰教授は「メア2を見つけていたこと
が重要な鍵になり、免疫細胞が病原体の
感染局所を感知して集まってくる仕組みが
わかった。
 
 その意義は大きい。
 
 炎症性単球の浸潤は感染症だけでなく、
動脈硬化や心筋梗塞、がんなど多くの
病気とも関連している。
 
 炎症性単球がそれぞれの局所への集積を
自由に制御できれば、これらの病気の予防
や治療の手がかりにもなるだろう」
と話している。
 
 関連リンク
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>この免疫細胞がどのような仕組みで
>感染局所に集積するかについては
>長い間、謎だった。
 
 ごく普通に行われている免疫反応の仕組み
の詳細がわかっていなかったのですね。
 
 詳細な仕組みという意味ではわからない
ことがほとんどなんでしょうね。
 
>これまで不明であった病原体の感染を
>免疫細胞がコントロールするメカニズム
>の一端を世界で初めて明らかにした
>ものです。
 この表現ではメカニズムの一端という
ことのようです。
 
 進歩は少しずつです。
 あせらず、辛抱強く見守って行きましょう。

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