« 発がんに関わるマイクロRNA(miRNA)が分解される仕組みを解明 -がん細胞でのmiRNAの1つ「miR-21」の蓄積は分解抑制により生じる- | トップページ | Vol.191 災害弱者の避難計画を机上の空論で終わらせてはいけない »

2014年8月30日 (土)

タンパク質が2つ協働してRNA認識

2014年8月19日
サイエンスポータル科学ニュース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
 2種類のタンパク質がメッセンジャー
(m)RNA前駆体を協働的に認識して選択的
プロセシング(加工)を制御し、筋肉で働く
ように加工していることを、
東京医科歯科大学難治疾患研究所の
黒柳秀人(ひでひと)准教授らが線虫で
初めて確かめた。
 
 同様のRNAの認識、制御、加工の仕組み
は哺乳類を含む生物に広く存在すると
みられている。
 
 遺伝子DNAからmRNA前駆体が転写され
加工されてmRNAとなり、
それからタンパク質が作られる。
 
 たくさんのmRNAの加工が組織や細胞ごと
に巧妙に制御される仕組みは「細胞暗号」
と呼ばれているが、完全には解明されて
いない。
 
 その細胞暗号を解く手がかりとして
今回の発見は注目される。
 
 武蔵野大学薬学部の武藤裕(ゆたか)教授
と桑迫香奈子講師、理化学研究所の
髙橋真梨リサーチアソシエイト、
京都大学大学院医学研究科の萩原正敏教授
らとの共同研究で、8月17日付の英科学誌
Nature Structural & Molecular Biology
オンライン版で発表した。
 
 多細胞生物は、細胞の種類によってmRNA
の加工の仕方を変え、1つの遺伝子から
多様なタンパク質を作って、生命活動を
営んでいる。
 
 mRNAの加工を制御しているのは
さまざまなRNA結合タンパク質である。
 
 しかし、1種類の結合タンパク質が認識
するのはRNAの4~6塩基ほどの短い配列が
ほとんどで、たくさんの種類のmRNAの加工
を正確に制御できる仕組みが謎だった。
 
 研究グループは、2種類の
RNA結合タンパク質が特定のmRNA前駆体に
結合している状態の立体構造を理研の
核磁気共鳴(NMR)装置で解析した。
 
 2つのタンパク質は、RNAの7番目の
塩基グアニン(G)をサンドイッチのように
挟み込むことで互いの位置がしっかりと
固定して、全体としてUGCAUGGUGUG
という11個の塩基の配列を正確に認識
していることを突き止めた。
 
 また、2つのタンパク質を構成する4つの
アミノ酸が7番目の塩基のGを挟み込んで、
しっかり固定して、このサンドイッチ認識
を補強していた。
 
 線虫の実験で、7番目のGを異なる別の
塩基に変異させると、正しくmRNAを加工
できなかった。
 
 さらに、mRNAの正しい加工には、
各タンパク質が結合するUGCAUG配列と
GUGUG配列が隣り合っていなければ
ならないことも実証した。
 
 今回の2種類のタンパク質やRNAの
結合部位の配列は、ほ乳類までの動物で
広く保存されており、多細胞生物の
モデル動物の線虫だけでなく、
ヒトも含む多くの動物で普遍的に存在
している、RNA加工の共通の仕組みの
可能性が高い。
 
 1つのタンパク質だけよりも、2つの
タンパク質が協働して結合すれば、
RNA加工の制御の精度は飛躍的に上がる。
 
 研究グループは「今回の発見はRNA加工
の細胞暗号の体系的な解読につながる」と
期待している。
 
 研究グループの黒柳秀人准教授は
「ヒトの遺伝子は2万数千個と当初予想
されていた数より少なかったが、RNAへの
転写後の加工で多様なmRNAひいては
多様なタンパク質ができるので、RNA加工
の制御は転写制御にも劣らないほど
生物学的に重要な遺伝子発現制御だ。
 
 これまでは、RNAに結合するタンパク質
が個別に研究されてきた。
 
 しかし、細胞暗号を正確に解くには、
RNA結合タンパク質の組み合わせを意識
していく必要があるだろう」と
話している。
 
 関連リンク
---------------------------------------
 
 素晴らしい発見ですね。
 
>研究グループは「今回の発見はRNA加工
>の細胞暗号の体系的な解読につながる」
>と期待している。
 
>ヒトの遺伝子は2万数千個と当初予想
>されていた数より少なかったが、
>RNAへの転写後の加工で多様なmRNA
>ひいては多様なタンパク質ができる
>ので、RNA加工の制御は転写制御にも
>劣らないほど生物学的に重要な
>遺伝子発現制御だ。
 そうですね。
 
 DNA→mRNAの作成→目的蛋白質の作成
過程は複雑なんですね。
 
 「細胞暗号」ね~
 知りませんでした。
 
 おまけにマイクロRNAというものまで
絡んでいる。
 
 本当に複雑。
 本当に生物は良く出来ている。

|

« 発がんに関わるマイクロRNA(miRNA)が分解される仕組みを解明 -がん細胞でのmiRNAの1つ「miR-21」の蓄積は分解抑制により生じる- | トップページ | Vol.191 災害弱者の避難計画を机上の空論で終わらせてはいけない »

医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210730/60231488

この記事へのトラックバック一覧です: タンパク質が2つ協働してRNA認識:

« 発がんに関わるマイクロRNA(miRNA)が分解される仕組みを解明 -がん細胞でのmiRNAの1つ「miR-21」の蓄積は分解抑制により生じる- | トップページ | Vol.191 災害弱者の避難計画を机上の空論で終わらせてはいけない »