指定難病「HAM」、細胞変質の仕組み解明 聖マリアンナ医大
2014年06月25日 西日本新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
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九州に感染者が多いウイルスHTLV1
が健康な細胞を病原性細胞に変質させ、
厚生労働省の指定難病「脊髄症(HAM)」
を引き起こす仕組みを、聖マリアンナ
医科大の山野嘉久准教授(神経内科)の
グループが突き止めた。
24日付の米科学誌ジャーナル・オブ
・クリニカル・インベスティゲーション
に論文を発表した。
山野准教授によると、HTLV1は
人体の免疫反応を制御する善玉T細胞
(リンパ球)に主に感染し、細胞内に
Taxというタンパク質を作り出す。
このTaxがT-betという遺伝子に
作用することで
(1)リンパ球が悪玉T細胞(病原性細胞)
に変わり、HAMを発症
(2)脊髄の炎症を増幅させる
インターフェロンγ(ガンマ)と
いうタンパク質が急増-する。
HAM患者の髄液を解析すると、T細胞
の7割以上が病原性細胞だった。
これまでに病原性細胞が発生した後に
症状が進行する仕組みは解明していたが、
研究が進んだことで、より根本的な治療が
期待できる。
一方、HAMと同じくHTLV1が原因
で起きる難治性血液がん・成人T細胞
白血病(ATL)用の新薬「抗CCR4抗体
KW-0761」が病原性細胞をほぼ死滅
させ、インターフェロンγを減らすことも
確認できた。
山野准教授らはこの新薬をHAM患者に
投与する臨床試験中で、今のところ重篤な
副作用はないという。
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期待できそうですね。
既存の薬が使えそうだというのは
素晴らしい。
難病患者にとって、希望はなかなか
かなえられないもの。
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