200年後も老朽化しない鉄筋コンクリートを実現
2014年5月28日 日経ビジネスオンライン
詳細は、リンクを参照して下さい。
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「鉄筋コンクリートは一概に、『建て
られてから何年経っているから危険』、
逆に、『何年しか経っていないから安全』
ということはまったく言えないんです。
明らかに大きなひび割れがあるものは
別ですが、老朽化の度合いは、築年数や
外見からでは判断がつきません。
それを調べるには、鉄筋コンクリート
内部の環境を調べるしかないのです」
こう語るのは、(独)物質・材料研究機構
(NIMS)の元素戦略材料センターで、
金属の腐食の研究をしている西村俊弥
主席研究員だ。
老朽化した建造物を建て替えると
言っても、短期間で一気に進められない
以上、倒壊の危険度が高い順に、優先順位
をつけて着工するしかない。
そこで、今回、西村氏が開発したのが、
鉄筋コンクリート内部の環境を調べ、
老朽化の度合いを判定することができる
センサーだ。
このセンサーを使えば、鉄筋コンクリート
に、直径約1ミリ、深さ数十ミリの小さな穴
を開けて、その中にセンサーを挿入するだけ
で簡単にコンクリート内部の環境を調べる
ことができる。
「実は、開発したセンサー自体は、
それほど大したものではありません。
最も重要なことは、今回、世界で初めて、
鉄筋コンクリートにおける鉄筋の腐食の
進み具合と、コンクリートの塩分濃度とpH
との相関関係を明らかにしたことなんです」
鉄筋コンクリートが老朽化する最大の
原因は、コンクリートの内部に埋め込ま
れている鉄筋の腐食、つまりサビだ。
コンクリート自体は岩石と同じなので、
そのままであれば、100年でも200年でも
老朽化することはない。
そこで、西村氏は、まず、
鉄筋コンクリート内の鉄筋の腐食の進み具合
と、コンクリートの塩分濃度とpHとの間に、
どのような関係性があるかを調査すること
から始めた。
その結果、判明したことは、コンクリート
の塩分濃度とpHが、ある“しきい値”を
超えると、鉄筋の腐食が一気に進むという
ことだった。
逆に、しきい値を超えない限り、鉄筋の
腐食はほとんど進行しないことも分かった。
「この結果から、鉄筋コンクリートの
老朽化の度合いを判定する際、コンクリート
の塩分濃度とpHがしきい値を超えなければ、
内部の鉄筋の腐食はそれほど進んでいない
と推測できるため、『安全』、一方、
超えていれば、鉄筋の腐食が非常に進んで
いると推測できるため、『危険』と判断
できるというわけです」と西村氏は説明
する。
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素晴らしい。
>鉄筋コンクリートの老朽化は抑制できる
そうです。
詳細は記事の全文を見てください。
>日本はもとより、世界各国で頻発して
>いる大地震。
>既存の鉄筋コンクリートの長寿命化
>技術、そして、200年は老朽化しない
>という鉄筋コンクリートの1日も早い
>実現に大いに期待したい。
期待したい。
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