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2014年4月 5日 (土)

慢性疲労症候群と脳内炎症の関連を解明 -脳内の神経炎症は慢性疲労の症状と相関する-

2014年4月4日
独立行政法人理化学研究所
公立大学法人大阪市立大学
学校法人玉手山学園関西福祉科学大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
・慢性疲労症候群患者では脳内炎症が広い
 領域で生じていることをPETで確認
・炎症の起きた脳部位は認知機能低下や
 抑うつなどの神経症状と相関がある
・慢性疲労症候群の病態解明や治療法の
 開発に期待
 
 
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要旨
 理化学研究所、大阪市立大学、および
関西福祉科学大学は、慢性疲労症候群/
筋痛性脳脊髄炎(CFS/ME)[1]の患者は
健常者と比べて脳神経の炎症反応が広く
見られることを陽電子放射断層画像法
(PET)[2]で確認し、炎症の生じた脳部位
と症状の強さが相関することを突き止め
ました。
 
 これは、理研ライフサイエンス技術基盤
研究センター健康・病態科学研究チーム
の渡辺恭良チームリーダー、水野敬
研究員らと、大阪市立大学大学院医学
研究科代謝内分泌病態内科学疲労クリニカル
センターの中富康仁博士(現 ナカトミ
ファティーグケアクリニック院長)、
稲葉雅章教授、同研究科システム神経科学
の田中雅彰講師、石井聡病院講師、
関西福祉科学大学健康福祉学部の倉恒弘彦
教授らによる共同研究グループの成果です。
 
 CFS/MEは、原因不明の疲労・倦怠感が
6カ月以上続く病気です。
 
 感染症や過度の生活ストレスなど複合的
な要因が引き金になり、「疲れが取れない」
という状態に脳が陥るためと推測されて
います。
 
 しかし、その詳しい発症メカニズムは
分かっておらず、確実な治療法もまだ
ありません。
 
 仮説の1つとして脳内炎症の関与が示唆
されていましたが、これまで証明された
ことはありませんでした。
 
 共同研究グループは、神経炎症に関わる
免疫担当細胞であるマイクログリアや
アストロサイト[3]の脳内での活性化を、
CFS/ME患者および健常者を対象としたPET
で観察しました。
 
 その結果、CFS/ME患者の脳内では広い
範囲で炎症が生じていることを確認
しました。
 
 さらに、それぞれの患者の症状の強さと
脳内炎症の生じた部位の関係を調べた
ところ、扁桃体と視床、中脳は認知機能に、
帯状皮質と扁桃体は頭痛や筋肉痛などの
痛みに、海馬は抑うつ症状と相関すること
が分かりました。
 
 これらの結果はCFS/ME患者の脳機能の
低下に脳内炎症が関わっていることを示す
証拠となります。
 
 今後、脳内炎症のPET診断によりCFS/MEや
慢性疲労の理解が進み、客観的に測定可能
な指標に基づく診断法の確立や、根本的な
治療法の開発につながると期待できます。
 
 本研究は、武田科学振興財団、厚生労働
科学研究費補助金および科学研究費補助金
の支援を受けて行われ、成果は米国の
科学雑誌『The Journal of Nuclear
Medicine』(6月号)に掲載されるに
先立ち、オンライン版(3月24日付け)に
掲載されました。
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 なかなか研究が進みませんが一つの光
が見つかりました。
 
 脳という柔らかい組織中の炎症を捉える
ことが難しいということがあるのだと
思います。
 
 一歩前進ですね。
 
>主観的な疲労感があるにもかかわらず、
>既存の検査では異常が見つからないため
>見逃されることが多かったCFS/ME患者
>では、実際に脳内での炎症が増加して
>おり、脳機能の低下の原因となっている
>ことが示唆されました。
 
>これは、客観的な画像検査をもとにした
>CFS/ME診断の確立への大きな一歩と
>なります。
>今後さらに、CFS/MEの病態の解明に
>取り組み、診断技術の確立や有効な
>治療法、予防法の開発を進めていきます
 
 期待したい。
 
 通常のMRIなどでは写らないほど、軽微な
炎症ということなのでしょうか?
 
 炎症であれば、緊急対処法として、
ステロイドパルス療法が効きそうですね。
 
 関連投稿です。
2010年11月 2日

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