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2014年3月 2日 (日)

何百万回も回転する触媒

28 February 2014
RIKEN Research Highlights
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 パラジウムなどの貴金属系固体触媒は、
さまざまな化学反応を促進するために、
工業界で広く用いられている。
 
 しかし、高価な触媒材料の消費を最小限
に抑える方法を見いだすことは、まだ重要
な課題であり続けている。
 
 理研環境資源科学研究センターの
山田陽一副チームリーダー(副TL)らは、
このたび、微量のパラジウム触媒を極めて
効率よく利用するナノ構造触媒を開発
した1。
 
 近年の金属表面研究やコンピューターを
利用したモデル化技術の進歩によって、
触媒を用いた物質変換の効率をさらに
高める方法につき、新しい知見がもたら
されるようになってきている。
 
 1つのアプローチとして、化学反応が
起こる体積を極端に小さくする方法が
ある。
 
 この方法では、マイクロスケールの
反応器を用いるなどして、試薬が触媒の
活性サイトに向かいやすくなるように
する。
 
 もう1つのアプローチは、メソポーラス
シリカなどの多数の微小細孔を持つ材料に
触媒を付着させる方法である。
 
 こうした「ナノ空間」反応ゾーンを持つ
触媒は有望であるが、山田副TLらの
研究チームは、従来の設計が大量の試薬を
通過させるのに適していないことに気が
付いた。
 
 この問題点を改善するために彼らが着目
したのが、オプトエレクトロニクスや
太陽電池開発に使用検討され始めている
シリコンナノワイヤーアレイである。
 
 彼らは、制御性のよい化学エッチング法
を用いて、シリコンウエハーから
ナノワイヤーが上に向かって密に林立した
構造のシリコンナノワイヤーアレイを作製
し、このアレイの上部にパラジウム触媒
粒子を固定化した(図1)。
 
 こうしてできたナノワイヤー-ナノ粒子
ハイブリッド型触媒には多くのナノ空間
が閉じ込められており、わずか1cm2の
大きさのウエハーで十分な反応容量を提供
することができる。
 
 研究者らは、このナノワイヤー-ナノ
粒子触媒が、溝呂木-ヘックカップリング
において高い活性を示すことを見い
だした。
 
 溝呂木-ヘックカップリングは、芳香族
分子と不飽和炭化水素を結合させる
化学反応で、医薬品や農薬の合成に広く
用いられている。
 
 実験では、パラジウム濃度が非常に低く
ても、多くのカップリング反応が申し分
のない効率で進むことが明らかになった。
 
 同様に、炭素-水素結合修飾化反応など
のパラジウム触媒反応もうまく進むこと
が分かった。
 
 また、この新しいナノスケール触媒は、
見事な触媒回転も示した。
 
 より規模の大きい溝呂木-ヘック反応実験
において、触媒活性を失うことなく、
1時間に4万回の速度で200万回を超える
触媒回転を示すことが明らかになったのだ。
 
 これは、固定化触媒を用いた
溝呂木-ヘック反応としては、過去最高の
回転数である。
 
 この触媒の再利用性の高さは、シリコン
アレイ表面のナノ空間が
パラジウムナノ粒子を効率よく捕捉して
いることと、シリコンとパラジウムの間の
化学的相互作用がナノ粒子の固定化を安定
させていることが相乗的に効いている
のかもしれない、と山田副TLは指摘する。
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>高価な触媒材料の消費を最小限に抑える
>方法を見いだすことは、まだ重要な課題
>であり続けている。
 
>理研環境資源科学研究センターの
>山田陽一副チームリーダー(副TL)らは、
>このたび、微量のパラジウム触媒を
>極めて効率よく利用するナノ構造触媒を
>開発した1。
 
 素晴らしいですね。
 
>研究チームは、この触媒の工業的応用や、
>シリコンナノワイヤーの光学的活性を
>利用した光による化学変換について
>検討する予定である。
 
 期待したい。
 
 関連リンクです。
平成26年2月27日
科学技術振興機構(JST)
株式会社豊田中央研究所

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