山中教授、STAP幹細胞について考察
2014年02月14日
サイエンスポータル科学ニュース
詳細は、リンクを参照して下さい。
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京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長
(教授)は、理化学研究所「発生・再生科学
総合研究センター」の小保方晴子・研究
ユニットリーダーらが作製に成功した
万能細胞「刺激惹起性多能性獲得
(STAP)細胞」についての 「考察」を、
同研究所のホームページに掲載した。
STAP細胞と比較されたiPS細胞
(人工多能性幹細胞)に関して「必ずしも
正しい情報が共有されていない」として
発表したもので、iPS細胞で克服された
“がん化リスク”の問題や、今後の
STAP細胞の課題などについて説明して
いる。
山中教授は掲載した「iPS細胞と
STAP幹細胞に関する考察」で、「STAP細胞」
と「STAP幹細胞」の違いを述べている。
「“幹細胞”は多様な細胞へと分化する
能力(多能性)と、自らと同じ能力の細胞
へと分裂し続けられる能力(増殖能)を
持たなければならない」と説明した上で、
「STAP細胞」は培養することで一部の細胞
が増殖能を獲得し、“多能性”と“増殖能”
を併せ持つ「STAP幹細胞」に変化すること
から、「幹細胞」であるiPS細胞やES細胞
(胚性幹細胞)との比較では、「STAP細胞」
ではなく「STAP幹細胞」と行うべきだと
指摘した。
“低い”とされるiPS細胞の作製効率
については、マウスのiPS細胞作製を発表
した2006年の段階では約0.1%だったが、
09年には20%まで上昇させたこと。
昨年は、イスラエルの研究グループが
因子導入後、7日間ですべての細胞を
iPS細胞にしたことを述べた。
これに対し、“酸性刺激”によって
分化細胞から「STAP細胞」へ誘導すると、
およそ8割の細胞が死滅し、生き残った
細胞のうちの3分の1から2分の1、
元の分化細胞のうちの約10%が「STAP細胞」
になったと考えられること。
さらにSTAP細胞から「STAP幹細胞」に
なるのは10回に1、2回と、作製効率は
iPS細胞と同等以下とみられることを
述べた。
iPS細胞の“がん化リスク”については、
06年の発表当初のiPS細胞では、
レトロウイルスを使って「c-Myc」という
発がんに関連する遺伝子を染色体に
取り込ませていた。
しかし、最新の再生医療用iPS細胞の
作製では、導入した遺伝子が一時的に
発現し、染色体には取り込まれないで
消える方法に変更し、c-Mycも発がん性
のない因子に置き換えることで、大幅に
リスクを低減させた。
その結果、安全性は動物実験で十分に
確認され、理化学研究所などによる
iPS細胞を用いた臨床研究が厚生労働省に
認可されたという。
「STAP幹細胞」の安全性については、
“酸性刺激”によって半数以上の細胞が
死滅するようなストレスが細胞にかかる
こともあり、「細胞内における遺伝子の
状態がどうなっているか、まだ十分には
分かっていない」と指摘した。
そのため、ヒトの細胞で「STAP幹細胞」
ができた場合には、動物実験などによる
十分な安全性の検証が必要であることを
述べ、さらに技術の普及には、再現性や
互換性、知財についての検証も重要な
課題となることを述べた。
STAP細胞について、山中教授は「細胞の
初期化メカニズムに迫る上で極めて有用で、
未来の医療、たとえば移植に頼らない体内
での臓器の再生、失われた四肢の再生など
につながる大きな可能性のある技術だ」と
述べ、iPS細胞研究所としても研究に
取り入れていく考えを明らかにした。
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その通りですね。
考察ありがとうございます。
メディアの取りあげ方も、理研の発表の
仕方も、根拠が不十分で問題だったと思い
ます。
理研は研究所なのだからもっと科学的な
発表であるべきだったですね。
誤解を招き安い発表はまずい。
単純にSTAP幹細胞の方が安全だと言って
いたような気がします。
考察で「STAP細胞」と「STAP幹細胞」
の違いについて述べていますが、
私もこの違いをしっかり意識していません
でした。
STAP幹細胞の安全性についても十分な
検証が必要だと思います。
もちろんSTAP細胞の持っている可能性
については否定するものではありません。
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