光を捕集する「人工の葉」を開発-植物の光合成に匹敵する人工光合成の実現にめど-
2014.01.14 東京工業大学ニュース
詳細は、リンクを参照して下さい。
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要点
・植物の光合成と同様、2段階のエネルギー
移動で光を捕集
・単位面積当たりの光量が少ない太陽光を
安価な有機分子で集光し、人工光合成の
反応中心へ効率よく光エネルギーを集約
・高価で稀少な人工光合成用の光触媒の
使用量を大幅に減らせる
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概要
東京工業大学理工学研究科の石谷治教授
と豊田中央研究所の稲垣伸二シニア
フェローの共同研究チームは、2段階の
エネルギー移動で、光を効率よく捕集する
分子システムを初めて開発した。
これは太陽エネルギーを高効率で
化学エネルギーに変換する植物の光合成に
匹敵する人工光合成の実現につながる
成果だ。
光を吸収する有機分子を多量に、しかも
規則正しく配置した壁で構成される
多孔質材料のメソポーラス有機シリカ
(PMO、用語1)に金属錯体を導入すること
により、400個を超える有機分子が吸収した
光エネルギーを、まず5つの金属錯体が
集め、最終的に一つの分子に集約すること
ができた。
この光捕集システムを、二酸化炭素の
還元資源化や水からの水素発生を駆動する
光触媒(用語2)と融合することで、
人工光合成系の開発につながる。
地球温暖化と化石資源の枯渇の緩和に
役立つと期待される。
この成果は英国化学会の機関誌
「Chemistryworld」で10月に紹介され、
「Chemical Sciences」に2014年に
掲載される。
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人口光合成の研究、少しずつですが、
進歩しているようです。
>単位面積当たりの光量が少ない太陽光
>を安価な有機分子で集光し、
>人工光合成の反応中心へ効率よく
>光エネルギーを集約
と言うのがミソのようですが、
どの程度期待して良いのかな?
関連リンクです。
これはパナソニックの研究ですね。
かなり商業化に近いもののようです。
2013年12月 9日
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