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2013年12月13日 (金)

光合成による水分解メカニズム解明に向かって大きく前進

2013年12月11日
独立行政法人理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
〇植物体内を忠実に再現した約120万原子
 の分子動力学シミュレーションを実行
 
〇酸素発生中心(OEC)を取り囲む
 タンパク場の効果(ダイナミクス)を
 明示
 
〇天然光合成メカニズムの解明と
 人工光合成デバイス開発の加速
 に期待
 
 
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要旨
 
 理化学研究所は、
分子動力学シミュレーション[1]を使い、
光合成膜タンパク質への水の供給経路と
酸素、水素イオンの排出経路を明らかに
しました。
 
 これにより、光合成による
水分解メカニズムの解明に向かって大きく
前進しました。
 
 これは、理研イノベーション推進センター
(藤田明博センター長)中村特別研究室の
中村振一郎特別招聘研究員、
緒方浩二研究員、
畠山允リサーチアソシエイトらの
研究チームによる成果です。
 
 光合成の初期過程を担う膜タンパク質
「PhotosystemⅡ(PSⅡ)」[2]は、
太陽光エネルギーを利用して水を酸素と
電子、水素イオンに分解する反応
(酸化反応)を行っています。
 
 その立体構造はX線結晶構造解析で決定
され、酸素発生中心(OEC)などの詳細な
構造も明らかになっています。
 
 OECでは、Mn4O5Ca錯体と周りの残基
(重合体の主鎖以外の部分)が協調する
ことにより、周期的な5つの状態を経て
水の酸化反応が行われていますが、
その動的メカニズムの詳細は不明なまま
です。
 
 PSⅡタンパク質はチラコイド膜[3]と
呼ばれる植物特有の生体膜上に存在して
います。
 
 研究チームは、この膜を忠実に再現し、
膜内にPSⅡタンパク質を埋め込んだモデル
を作成しました。
 
 また、シミュレーションに用いる全ての
脂質やリガンド(特定タンパク質と結合
する化合物)の力場パラメータ[4]を
量子化学計算によって作成し、モデルに
組み込みました。
 
 原子数約120万個のモデルの分子動力学
シミュレーションの結果を解析したところ、
PSⅡタンパク質内部から外に排出される水
と、外からPSⅡタンパク質内部に
取り込まれる水の動きが観察されました。
 
 さらに詳しく調べるとアミノ酸の
水素結合ネットワークの中にあまり動かない
水分子がある経路が存在していました。
 
 これらの結果から、水の供給経路と
酸素、水素イオンの排出経路が明らかに
なりました。
 
 この成果は、天然光合成のメカニズムの
全容解明や人工光合成デバイスの開発に
つながると期待できます。
 
 本研究成果は、米国の科学雑誌
『Journal of the American Chemical
Society』(2013年135号)に
掲載されました。
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 光合成研究はパナソニックが精力的に
実施しているようですが、理研も一定の
成果をあげたようです。
 
>今回、光合成膜タンパク質への水の
>供給経路と酸素、水素イオンの
>排出経路が明らかになりました。
>これは、天然光合成のメカニズムの
>全容解明への第一歩といえます。
 
 まだ第一歩なんですね。
 まだまだ先は長そうです。
 
 こちらは、太陽光エネルギーを利用して
水を酸素と電子、水素イオンに分解する
反応(酸化反応)
 の解明のようです。
 
 パナソニックは同じ光合成といっても
光合成で有機物を合成するというもの
です。
 
 2013年12月 9日
 
 どちらにしても、これから期待したい
技術です。

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