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2013年12月21日 (土)

半導体デバイス性能予測シミュレーターの超高速化に成功~計算量を従来の1,000分の1以下に削減~

平成25年12月10日
科学技術振興機構(JST)
大阪大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
〇極微細な半導体ナノデバイスの電気的な
 特性を予測するには、量子力学的な効果
 を取り入れた複雑な計算に多くの時間が
 かかるため、回路設計に応用することは
 困難であった。
 
〇新方式のシミュレーターでは、計算量を
 従来の1,000分の1以下に削減し、
 従来1年以上かかるような量子論的効果
 を含んだ計算を、通常のパソコン1台
 により数日でできるようになった。
 
〇ナノワイヤーやナノピラーなど新しい
 デバイスの回路設計に応用できると
 期待される。
 
 
-----
 JST課題達成型基礎研究の一環として、
大阪大学 大学院工学研究科 森 伸也 
准教授とミリニコフ・ゲナディ 
特任研究員らは、半導体デバイスの特性
を原子レベルから計算できる新しい
デバイスシミュレーターを開発しました。
 
 現在の半導体集積回路の技術的・経済的
な限界を打破するため、世界中で新しい
構造、新しい材料のデバイスが数多く提案
されています。
 
 その中から、実用に適した構造や材料を
効率的に見つけ出すには、性能を予測する
シミュレーターが必要です。
 
 ナノメートル(ナノは10億分の1)の
サイズでは、量子論的な効果が性能に大きく
影響するため、その効果を取り入れた
シミュレーション技術の開発が盛んに
行われています。
 
 しかし、現在提案されているいずれの
方法も複雑な計算に多くの時間がかかる
ため、回路設計に応用することは困難
でした。
 
 今回研究グループは、ある特定の
エネルギーの電子についてのみ計算し、
さらに原子配置が乱れる部分は乱れの
大きさを表すパラメーター1個のみを
ばらつき計算に使用することで高速化する
新しい計算モデルを開発しました。
 
 その結果、従来1年以上かかるような
原子論に基づく半導体集積回路の性能予測
が、通常のパソコン1台の能力で数日
あれば計算可能になりました。
 
 必要な計算量は従来の1,000分の1
以下に削減されています。
 
 この成果は、将来のナノワイヤー
(電気を通すナノレベルの細線)や
ナノピラー(柱上のナノ構造)などの
新しい構造のナノデバイスから構成される
集積回路の設計に応用できると期待される
ほか、さまざまなシミュレーション結果は
さらに微細化して行く次世代の
半導体集積回路の新たな設計指針の構築に
貢献するものと期待されます。
 
 今回の研究成果は、アメリカのワシントン
で12月9日~11日(現地時間)に
開催される「国際電子デバイス会議
(IEEE International
 Electron Devices
 Meeting;IEDM)」で
発表されます。
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>計算量を従来の1,000分の1以下に
>削減
 とは素晴らしい。
 
 新薬のスクリーニングもそうですが、
余りに実施しなくてはいけない項目が
多すぎて計算機シミュレーションが
実施出来るならそうしたい所でしょう。
 
 その意味で
>今回の研究成果はさらに
>微細化して行く次世代の半導体集積
>デバイスの新たな設計指針の構築に
>貢献するものと期待されます。
 
 期待したい。

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