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2013年12月27日 (金)

100年ぶりに脳の主要な記憶神経回路の定説を書き換え

2013年12月19日
独立行政法人理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
・海馬のCA2領域を多角的かつ正確に同定
 
・海馬で新しいトライシナプス性の
 記憶神経回路を発見、古典的定義を覆す
 
・神経系変性疾患や精神神経疾患
 メカニズムの解明に貢献
 
 
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要旨
 
 理化学研究所(理研)は、マウスを使い、
脳の記憶形成の中枢である海馬[1]の部位
で最も解明が遅れていた領域「CA2[1]」
を多角的な手法を使い正確に同定
しました。
 
 さらに、CA2を介した新しい
トライシナプス性[2]の記憶神経回路を
発見し、逆に、存在すると主張されて
きた回路が、実は存在していないという
ことも証明しました。
 
 これは、理研脳科学総合研究センター
(BSI、利根川進センター長)
RIKEN-MIT神経回路遺伝学研究センター
(CNCG)利根川研究室の
小原圭吾リサーチサイエンティスト、
ミケレ・ピグナテーリ博士研究員、
アレックス・リヴェスト博士研究員、
利根川進センター長
(米国マサチューセッツ工科大学、
CNCGディレクター)などが、
理研バイオリソースセンターの
小幡裕一センター長らと行った共同研究
の成果です。
 
 海馬の神経回路については、1911年に
神経解剖学者のラモニ・カハールら
によって「トライシナプス性の記憶神経
回路」が初めて発見されました。
 
 その後、1934年に神経生理学者の
ロレンテ・デ・ノによって海馬が3つの領域
(CA1[1]、CA2、CA3[1])からなることが
発見され、定義されました。
 
 しかし、CA2は他の領域に比べて狭い
ため、当時の実験技術や装置ではCA2の
正確な領域と記憶神経回路を決定すること
は困難で、その後も生物学的に正しいか
どうかは検証されず、現在の教科書でも
この“古典的”な定義に基づいて解説
されています。
 
 研究グループは、免疫組織染色法、
樹状突起標識法、軸索標識法、および
電気生理学などを用いた多角的かつ詳細な
観察によって、CA2領域を正確に同定する
ことに成功しました。
 
 次に、領域特異的な遺伝子組み換え
マウス、ウイルス標識法、光遺伝学、
海馬急性スライス標本などを複合的に
用いて、海馬の一部位の歯状回[1]が
直接シナプスを介してCA2に入力している
ことを発見しました。
 
 この発見は、これまでの「歯状回はCA2
に入力しない」という定説を覆すものです。
 
 また、CA2はCA1の深い細胞層の興奮性
細胞群に優先的に入力していることも
分かりました。
 
 これらから、カハールらが発見した
トライシナプス性の記憶神経回路に加え、
新しいトライシナプス性の記憶神経回路
があることが分りました。
 
 さらに研究グループは、2010年に他の
研究グループが発表し、海馬の研究に
多大な影響を及ぼした、嗅内皮質3層から
CA2への直接の入力は、実は存在しない
ことも証明しました。
 
 脳の記憶のメカニズムには未解明な部分
が多いのが現実です。
 
 解明を進めるためには、脳の正確な
「地図」が欠かせません。
 
 今回の発見は、新技術と既存技術を
複合的に組み合わせたアプローチによる
成果です。
 
 今後、こうした研究アプローチによって、
正確でより完成度の高い脳の地図が簡単に
作られ、記憶の謎や神経系変性疾患・
精神神経疾患のメカニズム解明が進展して
いくと期待できます。
 
 本研究成果は、英国の科学雑誌
『Nature Neuroscience』のオンライン版
(12月15日付け)に掲載されました。
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 難しいですね。
 
>海馬の一部位の歯状回[1]が
>直接シナプスを介してCA2に入力
>していることを発見しました。
 
>この発見は、これまでの「歯状回はCA2
>に入力しない」という定説を覆す
>ものです。
 
 又、
>カハールらが発見したトライシナプス性
>の記憶神経回路に加え、
>新しいトライシナプス性の記憶神経回路
>があることが分りました。
 
>さらに研究グループは、2010年に
>他の研究グループが発表し、
>海馬の研究に多大な影響を及ぼした、
>嗅内皮質3層からCA2への直接の入力は、
>実は存在しないことも証明しました。
 
 など、いろいろ新しい発見があった
ようです。
 
>脳の記憶のメカニズムには未解明な部分
>が多いのが現実です
 
>解明を進めるためには、脳の正確な
>「地図」が欠かせません。
 
 とのことです。
 
 まだまだ先が長そうです。

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