染色体の“駆動エンジン”を新しい場所に載せ替える仕組みを解明
2013年11月4日
大阪大学研究成果リリース
詳細は、リンクを参照して下さい。
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大阪大学大学院生命機能研究科の
石井浩二郎招へい准教授の研究グループは、
各細胞に含まれる染色体の駆動エンジン
となる動原体が、染色体上の新しい場所に
設置される手順を新たに明らかにしました。
動原体は細胞分裂期の染色体の精緻な
動きを作り出す重要な高次構造体です。
染色体を正確に分配しゲノムを確実に
継承していくために、動原体は各染色体に
必ず一つずつ必要であり、それは
セントロメアと呼ばれる特殊染色体領域に
設置されるのが基本です。
しかし今回の研究では、セントロメア
ではない染色体領域にも動原体は安定に
設置可能であり、そのためには設置領域
から染色体の基礎構成要素である
ヒストン蛋白質のある特定型(H2A.Z)が
排除されることが条件であることが
明らかとなりました。
基本以外に例外を認めるこのような
染色体の仕組みは、不測の事態にも柔軟に
対応できる染色体の頑強さを表すものです。
今回の発見は、その頑強な染色体特性の
分子レベルでの理解に向けた重要な一歩で
あるといえます。
なお、本研究成果は11月3日13:00
(米国東部時間)に米国科学雑誌「Nature
Structural & Molecular Biology」
オンライン速報版で公開されます。
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生物の仕組みって本当に良く出来て
います。
今後のさらなる研究に期待したい。
制がん治療の技術開発にまで繋がる
と良いですね。
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