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2013年10月22日 (火)

筋ジストロフィーに対するステロイド治療の長期効果を立証

2013年10月17日
独立行政法人
国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
病院の竹内芙実研究生、中村治雅研究生
(現・医薬品医療機器総合機構 新薬審査
第3部審査役代理)、
NCNPトランスレーショナル・
メディカルセンターの米本直裕室長、
木村円室長らのグループが、神経筋疾患
患者情報登録「Remudy」に登録された
データの詳細な解析を行ったところ、
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)
患者に対するステロイド治療が、
歩行可能期間を延長していることが
明らかになりました。
 
 これは、日本人の筋ジストロフィー患者
に対する治療薬の長期効果を検討した
初めての臨床研究です。
 
 また、ステロイド治療の長期効果を検討
した研究はこれまでにも行われていますが、
患者登録制度を活用した研究は世界でも
初めてであり、現時点で世界最大規模の
臨床研究となります。
 
 この研究成果は、9月22日に国際的
科学誌『Journal of Neurology』の
オンライン版
http://link.springer.com/article/10.1007/s00415-013-7104-y
 に掲載されました。
 
 
 デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)
に対するステロイド治療の有効性は、
1974年に初めて報告されて以降、主に
ヨーロッパと北米における研究結果により
ステロイド治療の短期効果(半年から2年
の間、筋力を増強し運動能力を改善させる)
が実証され、欧米のガイドライン等で
積極的なステロイド治療が推奨されて
きました。
 
 しかしながら、今日に至るまで日本に
おいては多数例を検討した臨床研究はなく、
日本人のDMD患者に対するステロイド治療
の有用性は示されていませんでした。
 
 また、ステロイド治療による長期効果
(歩行可能期間の延長、心肺機能温存、
側彎進行抑制など)を多数例で検討した
研究は世界的にみても多くありません。
 
 そこで本研究グループでは、神経筋疾患
患者情報登録「Remudy」の運用が
開始された2009年7月から2012年6月までに
登録されたジストロフィン異常症患者を、
ステロイド未使用群と使用群(現在使用中
と過去に使用)の2群に分け、両群の
歩行不能になる時期を後方視的に検討
しました。
 
 その結果、歩行不能年齢の中央値は
ステロイド未使用群が10歳1か月、
使用群が11歳0か月となり、ステロイド
使用群の方が歩行不能になるまでの期間
が有意に延長していることが明らかに
なりました(図1)。
 
 今回の結果は、日本だけでなくアジアを
始めとする各国においても、DMD患者・
医療者の治療法の選択に対して有用な情報
を提供していると考えられます。
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 有用な情報が得られるようになった
ことは素晴らしいことだと思います。
 
 しかしながら何故? 今頃?
 と思ってしまう。
 
>ステロイド治療の有効性は、1974年に
>初めて報告されて以降、主にヨーロッパ
>と北米における研究結果により
>ステロイド治療の短期効果(半年から
>2年の間、筋力を増強し運動能力を改善
>させる)が実証され、欧米の
>ガイドライン等で積極的な
>ステロイド治療が推奨されてきました。
 
 と言う状況(39年前)が既にあったのに
今頃になって「筋ジストロフィーに対する
ステロイド治療の長期効果を立証」
などということで良いのでしょうか?
 
だと言われているのにこんなに基本的な
エビデンスさえ今までなかったとは?
 
 登録システムの構築があまりに遅くは
ないでしょうか?
 
 どこに障壁があるのでしょうか?
 
 研究資金の不足?
 医療活動に対する環境あるいは規制?
 
>このレジストリーは、研究者・開発企業、
>希少疾患患者および支援団体、医療者
>などの橋渡しを行う世界規模の
>ネットワーク「TREAT-NMD alliance
>(http://www.treat-nmd.eu)」に
>重要なメンバーとして参加しており、
>臨床開発試験の情報提供や参加者の
>リクルートにも貢献しています。
 
 このシステムを足がかりにして、
 希少疾患全般の登録システムを整備
して欲しい。
 
 がん登録さえうまく進んでいない
ように思うがどうなのでしょう?

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