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2013年9月22日 (日)

ポリマーの配向変化により変換効率が向上

20 September 2013
RIKEN Research Highlights
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 半導体ポリマーを用いた有機薄膜
太陽電池は非常に興味深い。
 
 従来型の無機太陽電池と比べて、材料の
製造コストが安い上に、材料の加工が容易
だからだ。
 
 しかし、有機薄膜太陽電池の現時点での
エネルギー変換効率は、最高水準のもの
でも実用化レベルの下限にさえ達して
いない。
 
 このたび、理研創発物性科学
研究センター・創発分子機能研究グループ
の尾坂格上級研究員をはじめとする
研究チームは、ポリマーの配向が変わる
ことで変換効率が著しく向上することを
発見した1。
 
 有機薄膜太陽電池のポリマーが太陽光
エネルギーを吸収すると、電子と正孔
(電子の抜けた穴)が生成する。
 
 光エネルギーを電流に変換するため
には、これらの電子と正孔は、
ポリマーを通って電極まで移動しなければ
ならない。
 
 この変換プロセスを改良する方法を
探ろうと、これまでに多くの研究が
行われてきた。
 
 研究チームは以前、ナフトジチオフェン
-ナフトビスチアジアゾールの繰り返し構造
を持つポリマーであるPNNT-DTを開発した。
 
 「PNNT-DTは溶解性が非常に低いので、
我々は、これにアルキル側鎖を付けて
溶解性を高め、溶液プロセスを適用
しやすくしようと考えました」と
尾坂上級研究員は説明する。
 
 そして実際にアルキル側鎖を導入した
ところ、予想通りポリマーの溶解性は
大幅に向上したが、予想外の重要な成果
も得られた。
 
 このポリマーを用いた太陽電池の
変換効率が大幅に向上したのだ。
 
 この太陽電池は、基板上に塗った
ポリマーの薄膜を用いて作製されている。
 
 分析の結果、この新しい「アルキル化」
ポリマーでは、PNNT-DTのようにポリマー鎖
が基板表面に対して垂直に配向
(エッジオン配向)せずに、水平に配向
(フェイスオン配向)していることが
明らかになった。
 
 この配向では、電荷(電子と正孔)は
基板表面に対して水平ではなく垂直に移動
するため、変換効率が向上する(図1)。
 
 「アルキル化を行わないポリマーでは
太陽電池の効率は5.5%でしたが、今回の
予期せぬ配向変化により、最高効率8.2%
の太陽電池が実現できました」と
尾坂上級研究員は語る。
 
 しかし、無機太陽電池の効率は15%以上
である。
 
 研究チームは、最終的にはこれらと肩を
並べられるポリマー太陽電池を開発する
ため、配向変化による効率の劇的な向上を
他のポリマーに応用したいと考えている。
 
 「こうした配向変化がなぜ起こるのか、
もっと深く理解する必要があります。
 
 そしてその上で、この現象をもっと広い
波長範囲の光を吸収できるポリマーに
応用していかなければなりません」
と尾坂上級研究員は語っている。
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 頑張ってください。
 
 有機薄膜太陽電池の発電効率はまだまだ
低いのですね。
 
 参考までに、最高と言われているものの
リンクを、
2013年9月20日
 
 10%超だそうです。
 
 ちなみに無機太陽電池の効率は、
2013年06月17日
 
 もっともこれは集光型です。
 非集光時の効率の記録は37.8%のよう
です。
 
 比較すると、まだまだですね。

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