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2013年9月10日 (火)

医学群 五嶋教授ら研究グループが、アルツハイマー型認知症を発症する新たなメカニズムを発見!

平成25年9月6日 横浜市立大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 ~『Neuroscience Research』に掲載
されました
(米国8月29日オンライン掲載)~
 
 横浜市立大学学術院医学群 山下 直也
助教、中村 史雄 准教授、磯野 俊成
(大学院生)、五嶋 良郎 教授
(薬理学教室)らは、アルツハイマー型
認知症の原因分子であるタンパク質が、
別のタンパク質のリン酸化を引き起こし
脳内に蓄積することで認知機能が低下
する、認知症発症のメカニズムを発見
しました。
 
 この研究は、名城大学 鍋島 俊隆
教授、ツルスム・アルカム研究員、
富山大学 新田 淳美 教授、
早稲田大学 大島 登志男 教授、
理化学研究所脳科学研究センター
御子柴 克彦 教授らとの共同研究による
成果であり、横浜市立大学 先端医科学
研究センターが推進している
研究開発プロジェクトの成果の一つです。
 
 
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☆研究成果のポイント
 
○アルツハイマー型認知症の原因分子
 であるアミロイドベータという
 タンパク質が、クリンプという
 タンパク質のリン酸化修飾を起こすこと
 を発見した。
 
○遺伝子改変によって、クリンプの
 リン酸化修飾を受けないマウスを作製
 し、アミロイドベータの効果を検討した
 ところ、アミロイドベータの持つ
 学習記憶を抑制する効果が全く
 見られなくなった。
 
○アルツハイマー病脳においては、
 リン酸化修飾を受けたクリンプが蓄積
 していることが報告されているため、
 本知見は、リン酸化クリンプの抑制が
 アルツハイマー病の発症や進行の阻止
 に有効であることを示唆する。
 
 
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研究概要
 
 アルツハイマー病をはじめとする認知症
は、急速な高齢化社会を迎える日本や、
世界中の国々で、最も重大な問題の一つ
です。
 
 しかし現在でも根本的な治療には至って
いないのが現状です。
 
 私達は今までにはない全く新しい
治療戦略につながる発見に至りました。
 
 アルツハイマー型認知症の原因は
まだ十分に明らかになっていませんが、
現在までのところ、アミロイドベータ
というタンパク質が脳内に蓄積すること
が原因になっているという説が有力です。
 
 このアルツハイマー病の患者さんの
脳内に、アミロイドベータに加えて
翻訳後修飾であるリン酸化という変化を
受けたクリンプ*1と呼ばれるタンパク質
が多く蓄積していることがわかって
いました。
 
 もし、このクリンプのリン酸化修飾を
おこさなければアミロイドベータの効果
は消失するかもしれません。
 
 このことをクリンプのリン酸化修飾が
起きないように遺伝子を改変した
マウス*2で調べたところ、
アミロイドベータというアルツハイマー病
の原因を引きおこす物質の効果は、
このマウスでは見られないことを発見
しました。
 
 まず、シナプス長期増強とう、学習の
能力を表す一つの指標を用いて検討した
ところ、アミロイドベータが抑制している
シナプス伝達効率の上昇効果
(グラフ上、赤)が、リン酸化がおきない
マウスでは全くみられないことが
わかりました(図1)。
 
 さらに、認知する能力を新しい物体だと
わかる能力を指標に評価しました。
 
 予めアミロイドベータを投与した普通の
マウスと「リン酸化が起きないマウス」の
両方でテストしたところ、クリンプの
リン酸化を起こさないマウスでは
アミロイドベータの認知機能の低下が
全くみられませんでした(図2)。
 
 これらは動物での結果ですが、ヒトの
アルツハイマー病でもクリンプの
リン酸化を抑えるという方法が認知機能
の低下をおさえるのに有効かもしれない
ことを示しています。
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 素晴らしい成果ですね。
 
 今までは、アミロイドベータのみに注力
してきましたが、今回の発見で、
 
>アルツハイマー病でもクリンプの
>リン酸化を抑えるという方法が
>認知機能の低下をおさえるのに
>有効かもしれないことを示しています。
 
 とのこと。
 
 これはアルツハイマー型認知症の進行を
抑制する、うまくいけば止められる、
今までとは異なる新たな治療法が発見
された。と理解して良いのかな?
 
 大いに期待したい。

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