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2013年9月 8日 (日)

遺伝性の精神発達障害に効果をもたらす化合物

06 September 2013
RIKEN Research Highlights
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 脆弱X症候群に見られる神経細胞の
形態異常を、キナーゼ阻害剤を毎日投与
することで正常化できる可能性があること
が、マウスを使った研究で明らかになった
 
 
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 脆弱X症候群(FXS)は、自閉症様症状や
知的障害を伴う最も一般的な遺伝性の
精神発達障害であり、多動性、反復行動、
発作を特徴とする。
 
 この症候群に見られる行動および
精神健康上の問題に対処するための薬剤は
いくつかあるが、現時点では、病因に
直接作用することが実証された治療法は
存在しない。
 
 しかしながら、理研を中心とする
研究チームが今回発見した化合物によって、
そうした状況が一変するかもしれない。
 
 この物質は、成体マウスでFXSの症状を
改善するだけでなく、FXSに見られる
神経細胞の形態異常をも回復させることが
分かったのだ1。
 
 米国マサチューセッツ工科大学(MIT)
RIKEN-MIT神経回路遺伝学研究センター
(CNCG)の教授を兼任する、理研脳科学
総合研究センターの利根川進センター長
率いる国際共同研究チームはこのたび、
FXSモデルマウスに対して著しい症状改善
効果を持つ有望な化合物を発見し、
これをFRAX486と命名した。
 
 「その効果は劇的なものでした。
 たった1回の投与でマウスの症状が改善
されたのです」と、ノーベル賞学者
でもある利根川センター長は語る。
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 素晴らしい成果ですね。
 
>重要なのは、こうした有益な効果が
>全て、すでにFXSの症状が複数現れて
>いる成体マウスに見られたことである。
>「FRAX486は予防的に作用するだけ
>でなく、症状が出た後マウスでも
>治療効果を発揮するのです」と
>利根川センター長は指摘する。
 
 バイオテクノロジー企業Afraxis社が
見つけた化合物のようです。
 
 
>2013年の初めには、スイスの製薬会社
>ロシュ社の子会社である
>ジェネンテック社(米国に本社)が、
>FRAX486とそれに付随する一連の特許群
>を取得した。
>同社は、近い将来にヒトでの臨床試験
>につながるようなリード化合物候補を
>選出すべく、現在FRAX486と
>その類縁化合物についてさらなる試験
>を進めている。
 
 Afraxis社はジェネンテック社にその
権利を売ったということかな?
 
 とにかく臨床に向けて今後に
期待しましょう。

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