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2013年8月12日 (月)

星間分子雲中を通過する超新星衝撃波の"速度計測"に成功

2013年8月9日
慶應義塾大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 慶應義塾大学大学院理工学研究科の
指田朝郎(2012年度修士課程修了)と
同理工学部物理学科 岡朋治 准教授らの
研究チームは、超新星(大質量恒星の爆発)
による衝撃波の膨張速度を精密に計測する
ことに成功しました。
 
 これは、太陽系から約3キロ・パーセク注1
(約1万光年)の距離にある超新星の
残骸W44に対して電波観測を行い、
星間分子雲中を伝搬する超新星衝撃波の
膨張速度を計測したものです。
 
 観測に際しては、2つの電波望遠鏡を
用いて、ミリ波・サブミリ波帯の
スペクトル線観測による高温・高密度
分子ガスの高感度な選択的イメージングを
行いました。
 
 求められた膨張速度(12.9±0.2 km/秒)
と分子ガス質量(10∧4 太陽質量注2))から
超新星爆発が星間物質へ渡した
運動エネルギーを算出したところ、
(1-3)×10∧50 erg 注3)となりました。
 
 この値は超新星爆発の総エネルギー
(~10∧51 erg)の1割から3割に達し、
太陽が10-30億年かけて放射するエネルギー
に相当します。
 
 これに加えて、局所的に極めて大きな
速度(>100 km/秒)を持つ分子ガス成分も
検出されました。
 
 この速度は、分子が解離されない
衝撃波速度の限界(50 km/秒)を大きく
上回っており、いわば「速度超過違反」
です。
 
 この超高速度成分の起源は現在のところ
全く謎ですが、超新星衝撃波の通過により、
ここにある何らかの天体が活性化された
可能性があります。
 
 本研究成果は、8月20日発行の米国の
天体物理学専門誌
『The Astrophysical Journal』に
掲載される予定です。
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 約1万光年も離れた所の、星間分子雲中
を伝搬する超新星衝撃波の膨張速度を
計測出来るとは素晴らしい技術ですね。
 
 
 今回の成果から、
 
>超新星爆発が星間物質に与える
>運動エネルギーの評価が可能になります。
>これによって、超新星衝撃波の
>理論モデルと観測結果との直接比較が
>可能になりました。
 
>言い換えれば、これまで観測事実による
>裏付けがないまま採用されてきた
>超新星爆発の運動エネルギー変換効率
>(約10 %)の妥当性を検討し、
>さらには超新星爆発の総エネルギーを
>直接測定する可能性が開かれたことに
>なります。
 
>また同手法により、今回の
>「超高速度成分」のような予想外の発見
>も今後さらに期待され、未知の天体研究の
>端緒が開かれたと言えます。
 
 とのことです。楽しみですね。

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