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2013年8月 2日 (金)

超伝導体の物質設計に道を開く新たな理論計算手法の開発

平成25年7月31日
科学技術振興機構(JST)
東京大学
理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
○超伝導が発見されて100年経つが、
 いまだに高温超伝導体の設計は成功して
 いない。
 
○物質が超伝導体に転移する温度を、
 精密に理論計算する新手法を開発。
 
○新たな高温超伝導体の物質設計が可能
 となり、新物質の探索や合成の加速に
 期待。
 
 
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 JST課題達成型基礎研究の一環として、
東京大学 大学院工学系研究科
(理化学研究所 創発物性科学研究センター
客員研究員)の有田 亮太郎 准教授と
同大学の明石 遼介 大学院生は、物質の
結晶構造と構成元素の情報だけを用いて、
超伝導体が超伝導状態に変化する転移温度
を精密に評価する新理論計算手法を開発
しました。
 
 超伝導注1)が初めて観測されてから
100年以上が経過しますが、超伝導状態
に転移する温度(Tc )は一般的に
絶対温度0ケルビン(セ氏-273度)
近辺と非常に低く、その活用には
液体ヘリウムなど高コストな冷却手段が
必要で、社会的な応用は限られているのが
課題です。
 
 これまでに、銅酸化物高温超伝導体注2)
や鉄系高温超伝導体注3)など、通常の
物質に比べて比較的高いTc を持つ
高温超伝導体が発見され、低損失大電力送電
などの応用研究が行われていますが、
実用化に向けては、さらにTc を高め、
室温に近づけることが不可欠です。
 
 ところが、これまで新たな高温超伝導体
の探索は、試行錯誤しながら合成する
しかなく、効率が悪い上に探索範囲も
限られていました。
 
 そのため、高温超伝導体のTc を理論的
に正確に予測し、未知の有望な新物質の
探索や新材料設計の効率を飛躍的に向上
できる理論計算手法の確立が切望されて
きました。
 
 有田准教授らは、アルミニウムや鉛など
の単純な超伝導体では、すでに
「超伝導密度汎関数理論注4)」という
計算法によってTc の高精度な予測が可能
であることを基盤に、より複雑な発現機構を
持つ高温超伝導体についてもTc の予測を
可能とする計算法を開発しました。
 
 本手法では、結晶の格子振動が単純な
超伝導体の起源となるのに対し、物質中の
電子集団の振動が高温超伝導発現の起源に
なりうることに着目して、
超伝導密度汎関数理論に電子集団の振動を
因子として加えています。
 
 この手法を、常圧下で非常に低いTc
を持つ一方で高い圧力下で急激にTc が
上昇するリチウムに適用し、Tc の
予測精度を検証したところ、既存手法では
不可能であった理論計算によるTc の
正確な評価に、世界で初めて成功しました。
 
 本成果は、高温超伝導体のTc の予言に
適用できる新理論計算手法の精度を実証
したものです。
 
 本手法で、超伝導密度汎関数理論を
用いて正確なTc を見積もることができる
物質の範囲が大きく広がり、新たな
超伝導体物質を設計する指標が提示される
ため、今後の材料探索や合成が一気に加速
し、将来的には超伝導モーターや送電線の
実現に資することが期待されます。
 
 本研究成果は、米国科学誌
「Physical Review
 Letters」にオンライン版で
近日中に公開されます。
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 素晴らしいです。
 
 新しい高温超伝導物質の発見に四苦八苦
しているのが現状なので、本手法で
どの程度Tcを見積もることができる
物質の範囲が広がったことになるのか
良くわかりませんが、早く常温に近い
超伝導物質が発見されると良いですね。
 
 大いに期待したい。
 
 発見出来れば、ノーベル賞確実ですね。
 人類に多大な貢献が出来る発見となる。
 
 現状でも、送電線に使用して低温に保つ
電力を差し引いても大幅な効率向上に
なると言っていますが、万一の事故を考慮
すれば導入にはなかなか踏み切れないと
思います。

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