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2013年8月 3日 (土)

PETを用いて神経細胞のダメージを画像化することに成功

2013年8月1日
独立行政法人放射線医学総合研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 放射線医学総合研究所分子イメージング
研究センター※3の由井譲二技術員らは、
当センターで開発したPET薬剤[11C]ITMM
を用いて、脳梗塞の前段階といえる、
一時的に血流が止まった状態を
引き起こしたモデルラットにおいて、
血流が一時的に止まった部位での神経細胞
のダメージの画像化と治療薬の治療効果
確認に成功しました。
 
 このPET薬剤が特異的に結合する物質は
代謝調節型1 型受容体※4(以下、mGlu1)
と呼ばれるタンパク質です。
 
 このタンパク質は神経細胞膜上にのみ
存在し、通常状態では神経伝達物質の
調節などの重要な役割を果たしますが、
脳梗塞等の脳神経疾患で脳に障害が発生
した場合、神経細胞死が起きる事象の発端
を司ることが知られています。
 
 このタンパク質が、特定の部位で減少
することはその部位の神経細胞が何らかの
ダメージを起こしているといえるため、
このタンパク質の存在量を画像化すること
は、パーキンソン病、ハンチントン病など
も含めた脳神経疾患の病態解明、及び
神経細胞の保護を目的とした治療薬研究
にとって重要な研究課題となっています。
 
 今回の研究では、当該のPET薬剤を
用いて、脳疾患モデルラットにおける
mGlu1の存在量を画像化しました。
 
 血流を一時的に止める処理をした後、
1、2、4、7日後にPETで撮像した結果、
処理した部位においてPET薬剤の集積が
低下していく画像を得ました。
 
 これは、その部位で神経細胞のダメージ
が進行していることを示唆します。
 
 また、脳保護治療薬であるミノサイクリン
を処理後から連日投与することにより、
処理した部位におけるPET薬剤の集積の低下
が穏やかになることを確認しました。
 
 これは、ミノサイクリン投与により
その部位で神経細胞のダメージが
抑えられたことを示唆します。
 
 処理した部位でのmGlu1の存在量を別の
手法により確認したところ、血流が止まった
後に減少するものの、ミノサイクリン投薬後
はその減少が穏やかになることを確認し、
それらは PET薬剤の集積変化の画像と完全に
一致することが分かりました。
 
 本研究手法は、従来の手法と比べ神経細胞
そのもののダメージを捉えており、
脳梗塞をはじめとする各種の脳神経疾患の
発症、進行の機序解明及び脳保護治療薬の
開発と治療効果判定に関して有効な手段と
なると期待されます。
 
 本研究成果は2013年8月2日午前6時
(日本時間)にStrokeのオンライン版に
掲載されます。
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 良いですね。
 
>神経細胞そのもののダメージを捉えて
>画像化できる
 
 素晴らしいと思います。
 
>今回の研究成果は、脳梗塞をはじめ
>とする各種の脳神経疾患の発症、進行の
>機序解明及び脳保護治療薬の開発と
>治療効果判定に関して有効な手段となる
>と期待されます。
 
 期待したい。
 
 PETによる画像診断が、より安価に
出来ればさらに良いのですが、
 

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