« ウイルス感染に対抗する新たな免疫反応の仕組みを解明―新規免疫賦活化剤として効果的なワクチン開発へ― | トップページ | ゴムをナノメートルレベルの精度で金型成形 »

2013年8月29日 (木)

C 型肝炎ウイルスが免疫を回避するメカニズムを解明

2013/8/20 北海道大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
(背景)
 
 肝癌のおよそ 70%は,C型肝炎ウイルス
が原因です。
 
 風邪やインフルエンザウイルス等は,
一過性に感染し,ヒトの免疫によって
排除されます。
 
 最近開発された C 型肝炎の新たな
治療薬は,高齢者への副作用の問題や
高価であることが問題として指摘されて
います。
 
 そのため,安価で副作用の少ない新たな
治療薬の開発が必要とされています。
 
  C 型肝炎ウイルスはヒトの免疫を
逃れる仕組みがあるために,数十年の
長期にわたって,ヒトの肝臓に感染し続け,
肝癌を誘導します。
 
 これまで,C 型肝炎ウイルスがヒトの
免疫を逃れる仕組みについては十分に
解明されていませんでした。
 
 
-----
(研究成果)
 
  C 型肝炎ウイルスが感染した時に,
ヒトの細胞からインターフェロン(I 型)
が産生されるには,RIG-I タンパク質の
活性化が必要です。
 
 私たちの研究グループは以前に,
この C 型肝炎ウイルス感染時の
RIG-I タンパク質の活性化に必要な分子
として Riplet と名付けたタンパク質を
発見しました。
 
 今回の研究では,C 型肝炎ウイルスの
NS3-4A タンパク質が,この
Riplet タンパク質の機能において重要な
部位を分解することを証明しました。
 
 さらに,ヒトの肝臓由来の細胞と,
C 型肝炎ウイルスを用いて,人為的に
Riplet タンパク質の量を減少させると,
細胞が C 型肝炎ウイルスに感染しやすく
なることを発見しました。
 
 興味深いことに,C 型肝炎ウイルスが
持続的に感染しているヒトの肝臓由来の
細胞では,実際に,Riplet タンパク質の
量が大きく減少していることを発見
しました。
 
 これは,C 型肝炎ウイルスが持続感染時
に,Riplet タンパク質を分解することで
インターフェロン(I 型)の産生を抑制
していることを示しています(参考図 B)。
 
 これにより,これまで謎とされていた
C 型肝炎ウイルスが,他のウイルスと
異なり持続感染するメカニズムの重要な
部分が解明されました。
 
 なお,発表論文では,Ripletタンパク質
が RIG-I タンパク質を活性化する
分子機構も同時に解明しています。
---------------------------------------
 
 素晴らしい成果ですね。
 
>この Riplet タンパク質の分解を抑える
>薬剤や,Riplet タンパク質を体内で
>大量に発現させる薬剤を
>スクリーニングにより同定することで,
>安価で副作用の少ない C 型肝炎治療薬
>の開発につながると期待されます。
 
 大いに期待したい。

|

« ウイルス感染に対抗する新たな免疫反応の仕組みを解明―新規免疫賦活化剤として効果的なワクチン開発へ― | トップページ | ゴムをナノメートルレベルの精度で金型成形 »

医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210730/58087311

この記事へのトラックバック一覧です: C 型肝炎ウイルスが免疫を回避するメカニズムを解明:

« ウイルス感染に対抗する新たな免疫反応の仕組みを解明―新規免疫賦活化剤として効果的なワクチン開発へ― | トップページ | ゴムをナノメートルレベルの精度で金型成形 »