炎症応答を制御する新たな分子を同定
2013/7/2 北海道大学プレスリリース
詳細は、リンクを参照して下さい。
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生体は病原体や毒素の侵入により,
炎症応答が惹起されます。
炎症応答は,血管透過性の亢進や,
白血球の遊走,血漿などの防御因子による
血液凝固系の促進などを演出し,全身への
病原体や毒素の拡散を防ぎます。
このような炎症応答は生体防御の
一翼を担う一方,過剰で持続的な
炎症応答は自己組織の傷害をもたらし,
がんや自己免疫疾患の発症へとつながり
ます。
今回,私たちは炎症応答を担う重要な
炎症性サイトカインTNF-αによる炎症応答
を調節する分子として,RNA結合タンパク質
として知られている「Y14」を同定
しました。
Y14はTNF-αシグナル伝達因子 RIP1,
TRADD と相互作用し,両者の結合を増強
することで,その下流の炎症関連の
転写因子 NF-kB*1の活性化を亢進する,
新たな NF-kB 制御因子であることが
わかりました。
Y14 タンパク質を分子標的したがんや
自己免疫疾患の新しい薬の開発が期待
できます。
本研究は免疫分野で権威ある雑誌
The Journal of Immunology の
advance online publication で
7 月 1 日に公表されました。
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>Y14はその下流の炎症関連の
>転写因子NF-kB*1の活性化を亢進する,
>新たなNF-kB制御因子であることが
>わかりました。
とのことです。
Y14蛋白を制御することで炎症反応を制御
出来ることがわかったと言っているよう
です。
よって
>がんや自己免疫疾患の患者さんのための
>新しい薬の開発を行う際に,
>Y14 タンパク質は重要な標的分子と
>なり得ると考えられます。
ということになるようです。
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