« 制御性T細胞を誘導するヒトの腸内細菌の同定と培養に成功 -炎症性腸疾患やアレルギー症に効果- | トップページ | 移植せず心筋再生、ヒト細胞でも 慶大チーム、試験管内で確認 五つの遺伝子を注入 »

2013年7月15日 (月)

初期化の成熟がiPS細胞作製を阻害する大きな要因 - 京大 山中教授らが確認

2013/06/25 マイナビニュース
 
少し旧聞になりましたが紹介して
おきます。
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
 京都大学は6月25日、iPS細胞の作製を
阻害している大きな要因が初期化の成熟
であること、ならびに初期化遺伝子の1つ
である「LIN28」が初期化過程の成熟を
促進することによりiPS細胞の誘導効率を
上昇させることを見出したと発表した。
 
 同成果は同大 iPS細胞研究所(CiRA)の
田邊剛士研究員、高橋和利講師、
山中伸弥教授らによるもの。
 
 詳細は米国科学雑誌
「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」
オンライン版に6月24日の週に掲載される
予定。
 
 体細胞に「OCT3/4」、「SOX2」、
「KLF4」、「c-MYC; OSKM」と呼ばれる
4つの初期化遺伝子を発現させることで
作られるiPS細胞だが、その作製効率は
0.2%以下と低いことが知られている。
 
 その原因の1つとして、初期化が多くの
細胞で始まるのか、あるいはごく限られた
細胞でのみ始まるのかが明確になって
いないというものがある。
 
 今回、研究グループでは、初期化され
始めた細胞でTRA-1-60という表面抗原が
特異的に発現することを見出し、それを
指標にして初期化効率を経時的に定量した
ところ、体細胞の初期化は遺伝子が導入
された多くの細胞(12~24%)で始まって
いることを確認した。
 
 しかし、初期化が完了し最終的にiPS細胞
になる効率は0.2%程度であることから、
この結果から、初期化の開始ではなく、
それ以降のプロセスが障壁となっている
と仮説を立て、さらなる研究として、
TRA-1-60陽性細胞の解析を実施した
ところ、75%以上の細胞が初期化される前の
状態に逆戻りしiPS細胞にはなれないことが
判明したほか、初期化効率を改善すること
が知られているLIN28が、この体細胞への
逆戻りを防ぎ、iPS細胞の作製効率を上げる
ことが確認されたとする。
 
 なお研究グループでは、今回の成果
について、iPS細胞の樹立効率の低さの
メカニズムの一端を明らかにしたことで、
初期化の開始よりも成熟を促進させる
ことで効率の良いiPS細胞の樹立に
つながる可能性がでてきたとしており、
今後、成熟過程を促進する遺伝子や
化合物の探索を行うことで、さらなる効率
の改善が期待されるようになるとコメント
している。
---------------------------------------
 
>作製効率は0.2%以下と低いことが
>知られている。
 
 確かに低い。
 
 この発見で作成効率が飛躍的に向上すると
良いですね。

|

« 制御性T細胞を誘導するヒトの腸内細菌の同定と培養に成功 -炎症性腸疾患やアレルギー症に効果- | トップページ | 移植せず心筋再生、ヒト細胞でも 慶大チーム、試験管内で確認 五つの遺伝子を注入 »

医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 初期化の成熟がiPS細胞作製を阻害する大きな要因 - 京大 山中教授らが確認:

« 制御性T細胞を誘導するヒトの腸内細菌の同定と培養に成功 -炎症性腸疾患やアレルギー症に効果- | トップページ | 移植せず心筋再生、ヒト細胞でも 慶大チーム、試験管内で確認 五つの遺伝子を注入 »