« 動物の体を相似形にするメカニズムを発見 | トップページ | 全固体リチウム硫黄電池、質量エネルギー密度はリチウムイオン電池の4倍 »

2013年6月 8日 (土)

緑内障の神経保護治療への新しいアプローチ

2013年6月4日 東北大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
【概要】
 東北大学大学院医学系研究科の
中澤徹教授、丸山和一講師、檜森紀子助教
らは、酸化ストレス防御機構において
中心的な役割を担う転写因子であるNrf2
(NF-E2 related factor2) の網膜神経節
細胞死に対する関与、Nrf2 活性剤の
神経保護作用を明らかにしました。
 
 今後、Nrf2は緑内障における新規治療
ターゲット分子となる可能性が期待
できます。
 
 本研究結果は、
Journal of Neurochemistry(電子版)に
5月30日に掲載されました。
 
 
-----
【研究内容】
 緑内障注1は 40 歳以上の約 5%が罹患
し、日本人における失明原因の第一位の
疾患である。
 
 現在のすべての緑内障治療は眼圧を下降
させることを基本としており、それ以外の
作用機序による治療法はない。
 
 しかし、視野の保持に有用とされる30%
の眼圧下降を得ても緑内障の進行が
止まらない患者は約20%存在する。
 
 また、日本人は諸外国の緑内障患者と
病型が異なり、全緑内障患者の約7割は
眼圧が正常範囲である正常眼圧緑内障
であり、30%の眼圧下降を得ることが
難しい患者もいる。
 
 したがって、日本人の緑内障治療に
おいて眼圧下降のみでは限界があり、
眼圧以外の危険因子へ注目し、それに
対応した治療が重要となる。
 
 緑内障の基本病態は「視神経乳頭陥凹
注2に伴う網膜神経節細胞注3死」である
ことから、神経保護治療に繋がる研究が
着目されている。
 
 網膜視神経を保護するためには、複雑な
網膜神経節細胞死の機序を細胞レベルで
解明することが必須である。
 
 眼圧以外の因子の中で、網膜神経節
細胞死に酸化ストレスが関与すると
考えられており、近年、酸化ストレス
センサーとしてKeap1-Nrf2システム注4が
重要であることが報告された。
 
 そこで、本研究では、軸索挫滅注5 に
よって Nrf2ノックアウトマウス(Nrf2KO)
注6の緑内障動物モデルを作成し、
酸化ストレス防御機構において中心的な
役割を担う転写因子であるNrf2
(NF-E2 related factor2) の網膜神経節
細胞死に対する関与を解析した。
 
 セルソーター注7によって分取した
正常時網膜神経節細胞において Nrf2と
Keap1 の mRNA 注8が発現していること
を確認した (図1)。
 
 無処置の神経節細胞密度は2群
(野生型とNrf2KO群)で差を認めなかった
が、軸索挫滅7日後の神経節細胞密度は
Nrf2 KO群にて有意に減少した(図2)。
 
 また、軸索挫滅 1 日後網膜において
Nrf2 の核内移行が認められ、生体防御酵素
(NQO1、HO-1、GSTA4、TXNRD)の発現も
有意に上昇し Nrf2 が神経節細胞の保護に
関与している事が確認された。
 
 さらに、Nrf2活性剤を前投与することで、
網膜の生体防御酵素遺伝子(Nqo1、Ho-1、
Gclm、Gclc、Gsta4、Txnrd)の発現上昇に
成功し、軸索障害7日後の神経節細胞密度
はNrf2活性剤投与群において有意な上昇を
認めた (図 2)。
 
 以上の結果より、Nrf2は神経節細胞障害
時に抗酸化・解毒酵素の発現増加を誘導し、
自己防御における神経保護作用に貢献する
ことが明らかになった。
 
 また、本研究によって、Nrf2活性剤の
神経保護作用が明らかにされ、今後 Nrf2
は緑内障における新規治療ターゲット分子
となる可能性が期待される。
 
 本研究成果は、東北大学大学院医学系
研究科山本雅之教授と田口恵子助教の
協力、東北大学大学院医学系研究科
中澤徹教授、丸山和一講師、檜森紀子助教
らが文部科学省科学研究費「基盤研究C;
研究課題番号23592613」の支援のもと
共同研究で行われました。
---------------------------------------
 
>現在のすべての緑内障治療は眼圧を
>下降させることを基本としており、
>それ以外の作用機序による治療法は
>ない。
 
>しかし、視野の保持に有用とされる
>30%の眼圧下降を得ても緑内障の
>進行が止まらない患者は約20%存在
>する。
 そうなんです。
 
 私もその一人、
 
 現状に不満な人は多いはず。
 
 治療薬が出来て、治験が行われないと
その効果の程は分からないとは思いますが
どの程度期待できるものでしょうか?
 
 期待したい。
 
 こちらはどうなんでしょう?
2009年8月15日

|

« 動物の体を相似形にするメカニズムを発見 | トップページ | 全固体リチウム硫黄電池、質量エネルギー密度はリチウムイオン電池の4倍 »

医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210730/57549385

この記事へのトラックバック一覧です: 緑内障の神経保護治療への新しいアプローチ:

« 動物の体を相似形にするメカニズムを発見 | トップページ | 全固体リチウム硫黄電池、質量エネルギー密度はリチウムイオン電池の4倍 »