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2013年6月 5日 (水)

脂肪酸合成を標的としたがん治療における新戦略

013年6月1日
独立行政法人放射線医学総合研究所
分子イメージング研究センター
分子病態イメージング研究プログラム
吉井幸恵 研究員
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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本研究成果のポイント
 
○がんの成長に重要な脂肪酸を合成する
 「脂肪酸合成酵素※1」は、悪性度の
 高いがんで多量に産生されることが
 知られているが、本研究では、脂肪酸
 合成酵素標的治療※2における新戦略
 として、PET※3により個々のがん
 における脂肪酸合成酵素の働きを把握
 することにより、治療開始前に効果を
 予測する方法を開発。
 
○脂肪酸合成を妨げることで、脂肪酸
 合成酵素を多量に産生するタイプの
 がんの増殖・転移に関わる様々な重要な
 機能を低下させうることも発見。
 
 
-----
 がんにおいては、脂肪酸合成が活発化
しており、脂肪酸合成酵素
(Fatty acid synthase, 以下FASN)の
産生量が多いがんにおいて、悪性度が高い
ことが知られています。
 
 また、FASNの働きを抑えることでがんの
増殖を抑制できる※4ことが報告されて
います。
 
 そのため、FASNの働きを抑える治療
(FASN標的治療)は、まだ前臨床段階
ですが、これまで根治の難しかった
FASNを多量に産生する悪性度が高いがん
に対する追加的な治療法として期待
されます。
 
 しかし、個々のがんにおいては、
FASNの産生量が大きく異なる※5ことが
知られており、FASN産生量の低いがんに
本治療を施すと、効果が低くなってしまう
だけでなく、患者に不必要な身体的・
経済的負担※6を強いることになって
しまいます。
 
 そこで、無駄な患者負担を無くし、
個々の患者に最適な治療法を提供する
ためにも、FASN標的治療に対する
事前治療効果予測法※7の開発が望まれ
ます。
 
 独立行政法人 放射線医学総合研究所
分子イメージング研究センター※8
分子病態イメージング研究プログラム
(佐賀恒夫プログラムリーダー)の
吉井幸恵研究員は、酢酸PET※9を用いて
個々のがんのFASNの働きを把握すること
で、FASN標的治療の開始前に効果を予測
する方法を開発しました。
 
 加えて、FASN標的治療の細胞影響に
ついては、これまであまり分かって
いませんでしたが、本研究では、FASNを
多量に産生するがんにおいて、FASNの機能
を低下させると、増殖や転移に関わる
様々な重要な機能※10を低下させうること
を発見しました。
 
 本成果から、PET画像診断により、がん
に対するFASN標的治療の効果を予測する
ことで、より効果的な治療戦略が提案
できる※11と期待されます。
 
 本研究は、福井大、宮崎大、
米国スローンケタリング記念がんセンター
※12との共同研究であり、日本学術振興会
「科研費 若手研究(B)
(課題番号23791403)」の一環として
行われました。
 また、学術誌PLOS ONE電子版に
2013年6月1日午前6時(日本時間)に
掲載予定です。
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>脂肪酸合成酵素標的治療※2における
>新戦略として、PET※3により個々のがん
>における脂肪酸合成酵素の働きを把握
>することにより、治療開始前に効果を
>予測する方法を開発。
 
 良いですね。
 
 これで、無駄な患者負担を無くし、個々の
患者に最適な治療法を提供出来るようになる
と思います。
 
 根治治療にはならないようですが、
少しでも進行を抑えることができれば
まずは良しとするということで、期待
しましょう。
 

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