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2013年5月26日 (日)

見えてきた抗がん剤の作用の「かたち」

24 May 2013 RIKEN Research Highlights
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 ポストゲノム研究の発展や薬剤探索技術
の向上が相まって、がんの治療に使え
そうな有用活性物質は、かつてないほど
迅速に発見されるようになった。
 
 しかしながら、抗がん作用のある化合物
の標的分子を突き止め、その作用機序を
明らかにするのは、依然として煩雑で時間
のかかる過程である。
 
 このたび、理研基幹研究所ケミカル
バイオロジー研究基盤施設の二村友史
特別研究員と長田裕之施設長の
研究グループは、抗がん剤が腫瘍細胞に
誘導する「かたち(形態)」の変化から、
簡単にその作用機序を予測する手法を
開発した1。
 
-----
 
 研究グループは、すぐさま
ビンブラスチン以外の既存の微小管阻害剤
についても調べてみた。
 
 すると、試験した全ての微小管阻害剤が
同じ形態変化を誘導し、がん細胞を円盤状
に変えることがわかった。
 
 さらに別の作用機序をもったさまざまな
抗がん剤を網羅的に評価したところ、
それぞれの薬理作用に応じて、固有の
形態変化を引き起こすことを見出した
(図1)。
 
 「細胞形態変化のデータベースがあれば、
顕微鏡で観察される形態変化の簡単な
類似性比較で薬理作用がわかるはず」-
そう着想したことが「モルフォベース」
構築のきっかけになった。
 
 モルフォベースには現在、作用機序が
わかっている200種類以上の抗がん剤が
誘導する細胞形態変化を12種類の
パラメータによって数値解析した結果が
登録されている。
 
 研究グループは、天然化合物バンク
NPDepoの化合物ライブラリーから発見した
3種類の抗がん剤候補化合物の標的分子を、
モルフォベースを利用して明らかにする
ことに挑んだ。
 
 薬剤処理した細胞に現れた形態変化を
モルフォベースに照合したところ、
3種類の化合物すべてが微小管を標的
としていることが予測できた。
 
 推定した効果はセルフリー系および
細胞レベル系で実験的に検証したところ、
これらの化合物が確かに微小管に作用し、
細胞骨格を破壊していることがわかった。
 
 研究グループは現在、より精度が高い
作用予測システムの構築を目指し、
データベースの拡充に努めている。
 
 「モルフォベースを拡張すれば、より
高精度かつ迅速に薬剤の作用機序を予測
することができ、抗がん剤創薬研究に広く
活用されると考えています」と
二村特別研究員は語る。
 
 モルフォベースは、抗がん剤候補物質
の作用機序解明や新たな薬剤候補の発見
を迅速化し、創薬研究のボトルネックの
解消に役立つことが期待される。
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 良さそうです。
 
>抗がん作用のある化合物の標的分子を
>突き止め、その作用機序を明らかに
>するのは、依然として煩雑で時間の
>かかる過程である。
 そう思います。
 
 その意味で、
>モルフォベースは、抗がん剤候補物質
>の作用機序解明や新たな薬剤候補の発見
>を迅速化し、創薬研究のボトルネックの
>解消に役立つことが期待される。
 
 期待したいですね。

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