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2013年5月 8日 (水)

原料ガスを高効率でダイヤモンドに変換する新合成技術

平成25年5月7日
独立行政法人 物質・材料研究機構
独立行政法人 科学技術振興機構
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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1.独立行政法人 物質・材料研究機構
 光・電子材料ユニットの寺地 徳之
 主任研究員らの研究グループは、
 化学気相合成法(CVD)注1)で
 ダイヤモンドを生成する際の原料利用率
 を大幅に向上する新合成技術を開発
 しました。
 
 また、この新技術を、質量数12の炭素
 (12C)で同位体濃縮注2)した
 ダイヤモンド結晶の合成に適用し、
 世界最高の12C同位体比を持つ
 ダイヤモンドバルク単結晶の合成に成功
 しました。
 
2.高純度ダイヤモンドをCVD法で
 合成する場合、一般にメタンガスが原料
 に用いられます。
 
 通常は供給されたメタンガスの高々1%
 がダイヤモンドに変換され、99%以上
 のメタンガスは未反応のまま排気され
 ます。
 
 この低い原料利用率のため、
 原料ガスを多量に消費するバルク結晶
 合成では、コストの面から高価な原料
 ガスの利用が困難でした。
 
 新開発のCVD法を用いたダイヤモンド
 合成技術では、従来法と大きく異なる
 条件で原料ガスを供給することで、
 メタンガス原料の原料利用率を大幅に
 向上させました。
 
 その結果、多結晶ダイヤモンド合成時
 の原料利用率で、80%という非常に
 高い値を実現しました。
 
3.原料利用率の高いCVD合成技術を
 得たことで、非常に高価な同位体濃縮
 メタンを原料とするダイヤモンド合成
 が可能となり、12C同位体比で
 世界最高値の99.998%
 (13Cが0.002%)という値を
 持つダイヤモンドバルク単結晶を得る
 ことに成功しました。
 
 高圧高温合成法(HPHT)注3)
 によるダイヤモンド合成において、
 本技術で得られた多結晶ダイヤモンド
 (12C同位体比が99.998%)を
 固体原料として用いることで、12C
 同位体比が99.995%の
 単結晶ダイヤモンドが得られました。
 
 HPHT合成には固体炭素原料が必要
 です。
 
 一般に、12C同位体濃縮原料は
 メタンガスなど、原料ガスとして供給
 されるため、HPHT合成用の
 12C固体炭素原料を得るには、
 メタン原料利用率を高めた本CVD技術
 は必須です。
 
4.12C同位体濃縮されたダイヤモンド
 は、12C天然存在比98.9%
 (13Cが1.1%)のダイヤモンド
 に比べて熱伝導度が高く、
 高性能ヒートシンクなどの様々な応用が
 期待されます。
 
 また、12C同位体濃縮した
 ダイヤモンド結晶内では電子スピンの
 コヒーレンス時間注4)が長くなること
 が知られており、ダイヤモンドを用いた
 量子情報通信素子の高性能化に向けた
 開発の加速が期待されます。
 
5.本研究の一部は、日本学術振興会
 科学研究費補助金 基盤研究、
 および科学技術振興機構の国際科学技術
 共同研究推進事業
 (戦略的国際共同研究プログラム)
 日独共同研究の一環として行われ
 ました。
 
6.本研究成果は、日本時間
 平成25年4月15日に
 科学雑誌
 「Applied Physics 
 Express」のオンライン速報版
 で公開されました。
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 良いですね。
 
>一般に、12C同位体濃縮原料は
>メタンガスなど、原料ガスとして供給
>されるため、HPHT合成用の
>12C固体炭素原料を得るには、
>メタン原料利用率を高めた本CVD技術
>は必須です。
 だそうです。
 
>多結晶ダイヤモンド合成時
>の原料利用率で、80%という非常に
>高い値を実現しました。
 とのことで、
 
 大きく貢献できそうです。
 今後に期待したい。

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