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2013年5月17日 (金)

ところで「脱原発」ってどうなったの?

2013年5月15日 日経ビジネスONLINE
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 ここに来て、すっかりエネルギー政策の
話題が萎んでしまった。
 
 震災後、「脱原発」と
再生可能エネルギーの議論が沸き上がった
が、安倍政権下でどう動いていくのか。
 
 エネルギーの専門家、
平沼光・東京財団研究員に聞いた。
(聞き手は金田信一郎)
 
 
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 平沼:この重要な時期に何をするか。
 私は今、世界のエネルギーの潮流が
大きく変わり始めているんだと思います。
 
 4月に米国のオバマ大統領が出した
エネルギー予算を見ると、よく分かります。
 
 米国はシェールガス革命で潤っている
から、再生可能エネルギーには力を
入れないというイメージがあります。
 
 ところが、実はオバマ大統領は
再生可能エネルギー発電を2020年までに
倍増するという。
 
 次世代自動車の開発予算も、2012年度比
で75%増と、エネルギー分野で大きな
イノベーションを起こそうとしている。
 
 そうした方向に舵を切っていくと
明確にしていて、そのキーになるのが
やっぱり技術力なんですね。
 
 なるほど、米国は20世紀の
「石油時代の覇者」から、今度は
再生可能エネルギー時代の
トップランナーに移行しようと
しているわけですね。
 
 平沼:そうですね。
 もちろん、思ったように全てが動くか
分かりませんが、オバマ政権下で
目指しているのは、イノベーションによる
エネルギーの効率化でしょう。
 
 化石燃料も含めて、可能な限り
技術レベルを高めていく。
 その中には、石炭火力や天然ガスの
発電の弱点を克服することも含まれて
いる。
 
 平沼:ポテンシャルでいえば風力、
特に洋上風力が最も有望でしょう。
 それも、日本近海は海が深いので、
福島県沖で実証実験している浮体式
洋上風力発電(海底に着床させず、洋上に
浮かんだ構造物を利用する発電方式)
ですね。
 
 そのためには、対応した電力システムを
作り上げることが必要です。
 
 再生可能エネルギーは風力や太陽光など
の自然現象に左右されるので、発電量に
変動が起きます。
 それを平準化しないといけない。
 
 それを考慮に入れた電力システム改革が
議論されています。
 
 平沼:これは国によって、様々な方式が
採られています。
 例えばスペインでは、発送電を完全に
分離して、発電会社が持っていた送電網も
全て送電会社に売るように決めました。
 その送電会社が、複数の発電会社から
送られてくる電力を全てつないで
コントロールする。
 
 例えば、風が強くなって風力発電量が
上がってきたら、どこかの火力発電から
来る電力を落とす、というような調整を
している。
 
--- 発電会社が、「何で自分たちが調整弁
にされるんだ」と怒ることはないので
しょうか。
 
 平沼:それは怒りますよね。だからこそ、
国が政策として優先順位を決めるわけです。
 
 要は、「再生可能エネルギーを優先的に
接続しましょう」と。
 
 私はスペインで、「何でそう決めたのか」
と聞いたら、単純明快な回答が返って
きました。
 
 「エネルギー安全保障です」と。
 
 自国には(化石燃料の)エネルギー資源
がないから、海外に頼ることになる。
 しかし、石油ショックで痛い目に遭った。
 そこで、エネルギー分野での自立を
目指して、風力中心の再生可能エネルギー
をやっていこうと決めた、と。
 
 それに合った電力システムを作っている
わけです。
 
 平沼:欧州の話をすると「国が隣接して
いて、外国から電力を融通してもらえる
から、再生可能エネルギーができるんだ」
という。
 
 しかし、スペインはちょっと事情が
違います。
 
 ピレネー山脈によって分断されていて、
簡単に他国から電力を譲り受けられ
ません。
 
 島国の日本とあまり変わらない条件
です。
 
 「そっくり真似をしましょう」とは
言いませんが、エネルギー多元化を
議論するならば、欧州の事例は研究
すべきでしょう。
 
-- 日本は「エネルギー安全保障」
という視点が定まっていません。
 
 平沼:結局、今、日本が揺れてしまう
のは、「自分たちは何をしたいのか」
が見えていない。
 
 エネルギーに関する優先順位が付いて
いないのです。
 
-- 「標準化戦争」で米韓に出し抜かれる
 
 オバマ大統領は、2020年までに再生可能
エネルギー発電を倍増することを
狙っている。
 
 それで今の予算も、このターゲットを
見据えて、今やるべきことに落とし込んで
いるのです。
 
 日本としても、早急に、何が日本の
エネルギーにとって一番大切なのか、
優先順位をつけることです。
 
 それに向かって20年後の目標を設定し、
今やるべきことを決めないと国際競争に
負けます。
 
 だって、オバマ大統領は、
「これはレースだ」と言っていますから。
 
 日本は、まだレースだと感じてないん
ですね。
 
-- 日本の再生可能エネルギーの施策は、
20年後や50年後の姿を見据えているという
よりも、目の前の電力供給を考えたものに
なっているのでしょうね。
 
 平沼:だから、「今やってもペイしない
だろう」という話になってしまう。
 
 そうではなくて、20年後の
エネルギー体制や国際競争力のために、
今、何をすべきか。
 
 大きな絵を描いた中で、1つひとつの
政策を当てはめていくべきでしょうね。
 
-- そして、洋上風力では韓国が積極的に
「国際標準を作ろう」と動いている。
 
 平沼:最新の動きは分かりませんが、
IEC(国際電気標準会議)で、浮体式
洋上風力発電の国際標準化ワーキング
グループの議長に韓国がつきました。
 
 しかし、技術が確立されていないため、
出した案に各国が合意しなかった。
 
 今も韓国は、一生懸命、標準化に向けた
努力を続けていると思います。
 
 しかし、このワーキンググループの
事務局がどこの国か知っていますか。
 
-- どこですか。
 
 平沼:米国です。
 
 本当に抜け目がないんです。
 
 しかも米国は、浮体式洋上風力で、
もうポルトガルにおいて実証実験を成功
させています。
 
 日本の1歩先に抜け出してしまった。
 しかも、米国の予算には洋上風力が
入っている。
 
 見事ですよ。
 
 国際標準化でもしっかり要職にあって、
実証実験を成功させ、「物になった」と
思ったらカネを付ける。
 
 その米国の風力発電は、すでに世界2位
ですからね。
 
-- あと(大統領任期の)4年近く政策が
続けば、技術的にかなり進んでしまい
ますね。
 
 平沼:そこが本当に怖いんです。
 
 「日本は技術が進んでいる」と思って
いるけれども、標準化とか、いわゆる
フレームワークで押さえられて、どうにも
動けないような状況を作られしまうこと
だってあるんですよ。
 
 これまで日本は、様々な分野で、標準化
を米国に握られて辛酸をなめてきました
から。
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 こういう記事を見ると心配でならない。
 
 どうしてこうも日本の政治家達は、
未来を見通した行動が出来ないのか?
 
 「エネルギー安全保障」をまじめに
考えるなら、持続可能でなければ
いけないはず。
 
 原子力が持続可能でしょうか?
 
 有限資源を使用するエネルギーでは
石炭が最も長持ちする。
 でも有限です。
 
 持続可能エネルギーとしては
再生可能エネルギーしかないのでは
ないでしょうか?
 
 核融合発電が可能になれば
ありうる話しでしょうが、
もし可能だとしても100年後がせいぜい
ではないかと思う。
 頼りない話し。
 
 ならば、20年後のエネルギー体制や
国際競争力のために、今、何をすべきか。
は明らかなように思えます。
 
 電力改革には時間がかかる。
 
 今すぐ取りかからないと他国に遅れを
とる。というより、もう既に周回遅れ
なんです。
 
 どうしてそうならないのでしょうか?
 
 米国はシェールガスだけで100年持つと
言う。
 
 それでも、オバマ大統領は米国を
「石油時代の覇者」から、
今度は再生可能エネルギー時代の
トップランナーに移行しようとしている。
 
 標準化にも積極的に取り組んでいる。
 
 標準化では何度も辛酸をなめてきた
はずなのに、何を学んで来たのか?
 
 なんとも情けない。
 
 20年後が心配です。

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