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2013年4月 1日 (月)

ゲノムを変異から守る小さなRNAが作られる仕組みを解明

平成24年10月15日
科学技術振興機構(JST)
東京大学 大学院理学系研究科
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 JST課題達成型基礎研究の一環として、
東京大学 大学院理学系研究科 生物化学
専攻の濡木 理 教授、塩見 美喜子 教授、
西増 弘志 特任助教、石津 大嗣 助教
らの研究グループは、ゲノム(全遺伝子)
を守る小さなRNAが作られる分子機構の
一端を明らかにしました。
 
 動物のゲノムには、トランスポゾン注1)
と呼ばれる動く遺伝子が存在し、
トランスポゾンが転移すると多くの場合
ゲノムが損傷し、その結果さまざまな病気
を引き起こすことが知られています。
 
 そのため、生物にはトランスポゾンの
発現や転移活性を抑える仕組みが備わって
おり、その中でも遺伝情報を次世代へと
正確に受け継ぐ必要のある生殖細胞では、
小さなRNA(piRNA注2))が
トランスポゾンによる損傷からゲノムを
守る役割を担っています。
 
 このRNAは長い1本鎖RNAから
作られることが分かっていましたが、
どのように作られるかは不明でした。
 
 本研究グループは、ショウジョウバエ
やマウスのpiRNAの産生に関わること
が知られているたんぱく質のうち、
「ズッキーニ(Zuc)たんぱく質注3)」
に着目しました。
 
 まず、Zucたんぱく質は1本鎖RNA
を切断するのに適した分子構造を持つこと
を明らかにしました。
 
 次に、生化学的な解析によって、Zuc
たんぱく質は1本鎖RNAを切断する
酵素活性を持っていることを明らかにし、
X線結晶構造解析の結果を裏付けました。
 
 さらに細胞生物学的な解析によって、
Zucたんぱく質のRNAを切断する
働きが、piRNAの産生、
トランスポゾンの発現抑制に必須である
ことを明らかにしました。
 
 piRNAの産生に必須な1本鎖RNA
切断酵素の正体は長い間不明でしたが、
本研究によってZucたんぱく質が
その役割を担うことが示唆されました。
 
 ショウジョウバエやマウスではZuc
遺伝子の変異は不妊につながることが
分かっており、ヒトを含む動物も
Zucたんぱく質を持っていることから、
今後本研究成果が、ヒトや動物の不妊の
発症機構の解明などに応用されることが
期待されます。
 
 本研究成果は、慶應義塾大学 医学部
塩見 春彦 教授、東北大学 大学院薬学
研究科 青木 淳賢 教授との共同研究
で得られ、2012年10月14日
(英国時間)に英国科学誌
「Nature」のオンライン速報版で
公開されます。
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 これまた、ずいぶん前の情報に
なりますが、
 ゲノム変異が起こらないようにする
仕組みは本当に複雑ですね。
 
 今回の発見は、
>Zucたんぱく質のRNAを切断する
>働きが、piRNAの産生、
>トランスポゾンの発現抑制に必須である
>ことを明らかにしました。
 ということらしいです。
 
 この働きがトランスポゾンの発現を
抑制し、トランスポゾンによる損傷から
ゲノムを守る役割をしているようです。
 

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